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2026/10/12 17:11
昨日に続いて、金沢工業大学で見学した「五十嵐威暢(いがらしたけのぶ)アーカイブ」のお話です。 今回、東京でデザイナーをしている次男がこの施設を訪れたいと考えたのは、五十嵐さんの偉大な仕事を見たいという思いと、作品をどのように選び、整理し、展示するかという「キュレーション」にも関心があったからのようです。 1.自分の作品を、きちんと未来に残すという思い 五十嵐さんは、世界的に活躍されてきたグラフィックデザイナーであり、その後は彫刻家としても活動されてきた方です。 今回、このアーカイブが生まれた経緯を紹介する動画を見て、特に感銘を受けたお話がありました。 五十嵐さんは、1970年代にアメリカのデザイナーたちを取材した際、自分の作品や制作過程を非常に大切に整理・保存している姿に感動されたそうです。 完成した作品だけでなく、どのような考えから始まり、どうやって完成に至ったのか。 それらを後から見ることができるように残しておくことの大切さを感じ、ご自身もそうした環境を整えたいと考えるようになったと語られています。 今回、金沢工業大学に寄贈された5,000点を超える作品や資料も、そうした長年の思いが形になったものなのだと思いました。 2.保存するだけではなく、学びに生かす 私が素晴らしいと思ったのは、こちらが単なる作品展示のための美術館ではないということです。 金沢工業大学では、この膨大な資料を保存するだけでなく、学生たちの教育や研究に積極的に活用しようとされています。 五十嵐さんが長年にわたって生み出してこられた多彩な作品や資料が、大切に保存され、これからの学生たちの学びや、新しい創造につながっていく。 そこに、このアーカイブの大きな意義があるのだと思いました。 そして、デザインからアートへと活動の領域を広げた五十嵐さんの歩みそのものも、学生にとって大きな刺激になると思います。 自分の専門分野だけにとらわれず、異なる世界に関心を持ち、新しいことに挑戦していく。 こうした考え方は、これからのものづくりに携わる人たちにとって、大切なことなのだと思いました。 3.技術が進む時代だからこそ、感性を磨く そして、もう一つ心に残ったのが、五十嵐さんご自身が語られていた「感性教育」の大切さです。 AIやデジタル技術が進み、デザイナーにとっても新しい道具が次々と生まれている時代。 そんな時代だからこそ、若い人たちには感性を磨いてほしいという思いを語られています。 私も建築の仕事を続けてきて、技術や知識を身につけることの大切さは、日々感じています。 ただ、良い設計をするためには、それだけでは足りません。 何を美しいと感じるのか。 どんな空間を心地よいと感じるのか。 普段見慣れているものの中からも、新しい発見ができるのか。 そうした感性を磨き続けることも、設計者として大切にしていきたいと思いました。 ■まとめ 五十嵐さんは、動画の最後に、新しい何かが見つかることが何よりうれしいと語られていました。 新しい何かを発見する喜びは、いくつになっても変わらないものだと思います。私自身も、そんな気持ちを持ち続けていたいと思いました。 今回、次男に誘われて訪れたアーカイブは、そんな大切なことをあらためて感じさせてくれる場所でした。 家づくりでも、性能や使いやすさとともに、毎日の暮らしの中で感じる心地よさを大切にしています。ライフ・コアの住まいにご興味がありましたら、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
2026/10/11 17:59
今日は、東京でデザイナーの仕事をしている次男が帰省していて、金沢工業大学の「五十嵐威暢アーカイブ」に行ってみたいというので、一緒に出掛けてきました。 実は金沢工業大学は、私にとってもちょっと特別な大学です。小松工業高校の建築科から進路を考えた際に、進学先の候補にあった大学だからです。 進んでいたかもしれない、もう一つの道 結果的には福井工業大学に進学したのですが、もし金沢工業大学を選んでいたら、また違った学生生活を送っていたのだろうなと思います。 そんなこともあって、今回の訪問は少し感慨深いものがありました。 そして、実際に大学の建物を目にして、まずその建築の存在感に圧倒されました。 調べてみると、こちらの扇が丘キャンパス北校地は、建築家の大谷幸夫氏による設計で、1969年に最初の校舎が完成。その後も長年にわたって整備され、1982年には北校地全体が日本建築学会賞を受賞しています。 好き嫌いを超えて、感性を刺激する建築 コンクリートの力強い造形、繰り返される柱や梁、特徴的な窓の形。 そして、建物と建物の間に設けられた水路や広場、回廊など、キャンパス全体が一つの作品のように感じられました。 特に印象的だったのが、ライブラリーセンターにつながるアーチ状の屋根と、内部の吹抜け、赤い絨毯の大階段です。 何とも大胆な空間構成です。 もちろん、こうした建築は好みが分かれるところかもしれません。 ただ、好き嫌いに関係なく、ここで学ぶ学生たちは、毎日この空間から何らかの感性の刺激を受けてきたのではないかと思いました。 建築というものは、人の心に働きかける力を持っているのだと、あらためて感じました。 技術を学ぶ場所に、感性を育てる環境がある 今回訪れた五十嵐威暢アーカイブも、そんな大学の考え方につながる施設なのだと思います。 金沢工業大学では、工学や科学といった技術的な学びに、デザインやアートを取り入れ、人の「見る力」「感じる力」「考える力」を育てる取り組みを行っています。 考えてみれば、建築を学ぶうえでも、構造や材料などの知識だけでは十分ではありません。 美しいと感じること、心地よいと感じること。そして、何か違うなと感じることも大切です。 そうした感覚は、教科書を読むだけでは身につかず、実際に良いものを見て、体験することで磨かれていくのだと思います。 今回、次男に誘われて訪れたことが、私自身にとっても、建築を学び始めた頃の気持ちを思い出す良い機会になりました。 本来の目的だった五十嵐威暢アーカイブも、素晴らしいものでした。 デザインの仕事をしている次男と一緒に、こうしたものを見る時間が持てたこともうれしく思います。 明日は、その五十嵐威暢さんの作品や、大学との深い関わりについてご紹介したいと思います。
2026/10/10 17:25
夫婦二人のこれからを考えた、平屋+ロフトの家 今日は、以前に建てさせていただいた、平屋+ロフトの住宅をご紹介したいと思います。 こちらのお住まいは、定年を機に、ご夫婦二人でこれからの人生をゆっくりと過ごすために計画された家です。 平屋部分が23.5坪、ロフト部分は階段やキャットウォークを除いた実質約8坪。 基本的な生活は1階で完結させながら、ロフトも上手に活用することで、限られた面積を有効に使う設計としました。 家の中心には、大きな吹抜けを持つLDKを配置しています。 天井にはトップライトを設け、そこから自然の光が降り注ぐ、明るく開放的な空間になりました。 そして、リビングはご希望だったタタミ敷きに。 椅子やソファに座るのではなく、畳の上でゆったりとくつろぐ暮らしです。 また、食事については「二人なのでカウンターで十分」とのことでしたので、キッチンの前に食事カウンターを設けています。 一般的には、LDKというとダイニングテーブルとソファを置くことを前提に考えがちですが、必ずしもそうである必要はありません。 ご家族の人数や暮らし方に合わせて考えることで、必要なものも、必要な広さも変わってくるものだと思います。 こちらの住宅で特徴的なのが、吹抜けの上に設けたキャットウォークです。 階段を上がり、吹抜けを渡った先には、収納として活用する広いロフトがあります。 普段の生活に必要な場所は1階にまとめ、日常的には使わないものをロフトに収納する。 こうすることで、平屋部分を必要以上に大きくせずに、ゆとりのある生活空間を確保することができます。 また、ご夫婦それぞれに個室を設けているのも、この家の特徴です。 奥様には仕事のできるワークスペースを。 ご主人のお部屋には、高い天井を活かしてスノコのロフトをつくり、趣味の場所としても利用できるようにしました。 夫婦二人で過ごす時間も大切ですが、それぞれが自分の時間を楽しめる場所も必要なのだと思います。 そして、雪国の住宅として考えなければならないのが、屋根の雪の処理です。 こちらの敷地は、北側に大きな水路があるという条件でした。 そのため、屋根の雪を水路側へ落とす計画とし、大きな屋根の形状も、その敷地条件から考えています。 間取りだけでなく、敷地や周辺環境、雪のことまで含めて考えることが、雪国の家づくりには欠かせません。 昼間はトップライトからの光に包まれた、明るい木の空間。 そして夜になると、照明に照らされた梁や天井が、昼間とはまた違った落ち着いた表情を見せてくれます。 同じ場所であっても、時間によって感じ方が変わるというのも、木を活かした住まいの魅力の一つですね。 定年後の住まいというと、できるだけ小さく、コンパクトにという考え方もあります。 もちろん、それも一つの選択です。 ただ、単に小さくすることだけが目的ではなく、これからの暮らしに何が必要なのかを考えることが大切なのだと思います。 必要な場所はしっかりと設け、必要のないものは無理につくらない。 そして、毎日の暮らしを楽しめる空間をつくる。 こちらの住宅は、そんなことを改めて感じさせてくれる、夫婦二人のための平屋+ロフトの住まいです。
2026/10/09 17:18
今日は坂井市の現場で、基礎立ち上がり部分の型枠が外されました。午前中に現場へ行き、コンクリートの仕上がりや各部の寸法、断熱材の施工状況を確認。型枠が外れたこのタイミングだからこそ、見ておきたいところを一つずつ確認してきました。 ■型枠が外れたところで、まず全体を確認 基礎立ち上がりの型枠が外れ、ようやく基礎の形がはっきり見えるようになりました。 まずはコンクリートの仕上がりを見ながら、各部の寸法を確認していきます。 図面通りに納まっているか、気になるところがないか、一つずつ現場で確かめます。 基礎はこの先、土台が載ってくると見えにくくなる部分も増えていきます。 ですから、工程ごとに確認できるタイミングを逃さないことが大切だと考えています。 ■玄関部分の断熱材は、隠れる前に記録 今回、特に確認しておきたかったのが玄関部分の断熱材です。 玄関の底の部分は、このあとコンクリートなどで隠れて見えなくなります。 そのため、きちんと断熱材が施工されていることを確認し、写真にも残しておきました。 完成してからでは確認できない部分こそ、施工途中の記録が大切になります。 写真を残しておくことで、後からでもどのように施工したのか確認することができます。 ■確認が終わったら、基礎の中もきれいに 各部の寸法や施工状況を写真に納めたあとは、基礎内部の清掃も行ってきました。 まだ工事途中ではありますが、次の工程へ気持ちよく引き継げるように、できるところから整えておきます。 こうして基礎だけの状態を見ることができる期間も、実はそれほど長くありません。 来週には、あとから施工する部分のコンクリート工事を予定しています。 少しずつですが、次の工程へ向けて現場が整ってきました。 ■まとめ 基礎工事も、型枠が外れると一段落したように見えますが、まだ確認しておくことがあります。見えなくなる前に確認し、写真に残し、現場を整える。そんな一つひとつを大切にしながら、次の工程へ進めていきます。 家づくりの途中で「完成すると見えなくなる部分も見てみたい」という方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。現場やモデルハウスのご案内も承っております。
2026/10/08 18:07
これまで窓の大きさや高窓、庭とのつながりについて書いてきました。今回は「明るい家」についてです。明るくしたいと思うと窓を増やしたくなりますが、実際には窓の数だけで明るさが決まるわけではありません。大切なのは、どこから光を取り込むかだと思っています。 窓を増やせば明るくなるとは限らない 家を明るくしたいというご希望は、ほとんどのお客様からいただきます。 そこで単純に窓を増やせばよいようにも思えますが、窓の前に隣の建物があったり、庇や外壁で光が遮られていたりすると、思ったほど明るくならないこともあります。 反対に、窓の数が少なくても、空が見える方向や高い位置から上手に光を取り込めれば、室内は明るく感じられます。 窓の「数」よりも、まず周囲の状況を見ることが大切です。 高い位置からの光は、奥まで届きやすい 前回までにもご紹介した高窓は、明るさを考えるうえでも有効な方法の一つです。 高い位置の窓は、近くの建物などの影響を受けにくく、空からの光を取り込みやすくなります。 吹抜けなどを利用すれば、上から入った光を1階まで届けることもできます。 家の中央部まで明るくしたい場合には、大きな窓を一つ設けるだけでなく、光を「どこから入れて、どこまで届けるか」を考えるようにしています。 窓を増やしすぎないことも暮らしやすさ 窓には明るさ以外にも、外からの視線や家具の配置、暑さ寒さなど、いろいろなことが関係します。 壁一面を窓にしてしまえば、その場所にはテレビや収納を置きにくくなりますし、外からの視線が気になって、結局カーテンを閉めたままになることもあります。 明るさだけを優先して窓を増やすのではなく、必要な壁もきちんと残す。 光と暮らしやすさのバランスを考えることが、窓の設計では大切だと思っています。 ■まとめ 明るい家をつくるために大切なのは、窓をたくさん付けることではなく、その土地でどこから光が入るかを考えることです。窓の大きさや数ではなく、「光の入口」を考えると、間取りの見え方も少し変わってくると思います。 「周囲に家が建っているけれど、明るい家にできるだろうか」など、土地ごとの採光についても一緒に考えています。家づくりのご相談は、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
2026/10/07 18:08
今日は坂井市の現場で、設備屋さんによる外回りの先行配管工事が行われました。基礎工事も終盤に入り、少しずつ次の工程へと進んでいます。配管はこのあと土の中に隠れてしまう部分。だからこそ、納まりや勾配を確認しながら、順番に施工を進めてもらっています。 排水は「水上側」から順番に 排水管は、水が自然に流れるように勾配をつけて施工していきます。 今日はその一番高い側となる「水上側」から、順番にパイプを埋めていきました。 掘削して配管を納め、また埋め戻していくため、完成してしまえばほとんど見えなくなる工事です。 こういう部分こそ、途中の施工状況を確認しておくことが大切だと思っています。 基礎を貫通する部分は「さや管」で 基礎内部から外へ出る排水管については、基礎工事の段階であらかじめ「さや管」を入れてあります。 さや管とは、配管を直接コンクリートに埋め込まず、その外側にもう一つ管を設けておく方法です。 今回はそこへ、曲げながら通すことのできる排水管を差し込んで施工します。 こうしておくことで、将来もし配管の交換が必要になった際にも対応しやすくなります。 家は建てて終わりではありませんので、将来のメンテナンスまで考えておくことも大切なことですね。 今日は建物まわりまで完了 今日は、建物まわりの配管まで施工を終えました。 監視カメラでも作業の進み具合を確認しながら、現場にも足を運んで状況を見ています。 明日はここから公設ますまでの排水管と、給水管の配管工事を進める予定です。 外回りの先行配管は2日間で仕上げてもらい、その後また次の工程へと進んでいきます。 基礎工事から設備工事へ。少しずつですが、現場の景色も変わってきました。 完成した家からは見えなくなる配管ですが、毎日の暮らしを支える大切な部分です。今だけ確認できる工程を一つひとつ見ながら、後々のメンテナンスにも配慮して、次の工事へつなげていきたいと思います。 家づくりの工事内容や、完成してから見えなくなる部分についても気になることがありましたら、公式LINEからお気軽にご相談ください。
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