陰翳礼讃

先日、息子の付き合いでヴィレッジバンガードに行きましたら、谷崎潤一郎さんの「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」があって、喜んで買ってきました。以前本屋で探してもなかったので・・・。

まだ途中なのですが、伝わってくるのは日本家屋のなんともいえない味わい深さについてですね。

古い日本家屋は、軒が深く昼間でも薄暗い。夜は夜で、燭台のぼんやりした明かりだけという、なんとも現代とはかけ離れた生活をしていたようですが、それでも作者はそこに日本の美意識をとらえていらっしゃいます。

高度成長期に入って発達したと思われる蛍光灯の明かりの暮らしは、生活を便利にしたかもしれませんが、なにか情緒的なものを置き忘れてきたようにも感じますね。

家はもう少し暗くして過ごしても良いですね。必要なところに必要な明かりがあれば・・・。

昨日ご紹介した家も、ポーチの軒先を長くすることで、ほんとに味わい深い軒下が生まれました。ポーチの下から外を見た感じがすごくいいんですね。

屋根の低い軒先の長い縁側がある家も、とても素敵です。予算と敷地の条件によりますが、小さくてもそんな場所を作ってあげられると喜ばれるんじゃないかなと考えます。

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「使われ続ける魅力」

今日は、性能の話ばかり続いたので、ちょっと違う視点からの話です。

岩前教授のセミナーからのお話で、一番ほっとした話なんですが、住宅でもなんでもそうですが、「使われ続ける魅力」がないといけないという話が合って、とてもここに共感しました。

スマートハウスでガチガチに設備投資した家も、パッシブハウスで思いっきり断熱性能を上げた家にしても、デザイン性の無い面白味のない家に、はたして住んでみたいと思うかどうか・・・。

長期優良住宅もそうですね。一昔前の家かと思うようなかっこ悪い家ばかり。しかも間取りも平凡なものばかり。

あくまで人が住むのですから、機械やデータに自分を合わせる必要などないですね。もっと人間的に見て、魅力のある建物を造ることのほうが大事です。

ホッとする空間であって、それが住む人の安全と健康を守ってくれるものであることが、家造りをすすめる、私どもの使命であると思います。

当社がデザインを大切にしているのも、まさに「使われ続ける魅力」のある建物を目指している処であります。

蓄暖カウンター

こちらはダイニング横のカウンター収納です。蓄暖とエアコンが組み込まれていますね。

間接照明を入れて、壁面を明るく演出しています。

こちらは、蓄暖の前を扉で目隠しした状態です。オフシーズンの間は、こうしておくとスッキリしますね。

扉の木目がずっと連続しているところは、造作家具だからこそこだわれる部分です。建材ものではこうはいきませんものね。

ロフトからピアノ

今日は午後から2件打ち合わせがありまして、午前中は書類や図面など・・・なかなか暮れになってもあわただしさが続いております。そろそろ年賀状の準備とかもしないといけませんね。

上の写真は、また見下ろしの写真ですね。ピアノをロフト階段の途中から写したものです。

こちら、正面のブラケット照明は廊下の全体照明の一部で、実際にはピアノの手元に別のスポットライトも当たるようにしております。

吹抜と暖房

昨日から福井も少し雪が積りました。勝山のほうはどうかと行ってみましたが、福井とあまり変わりませんでしたね。しばらくはまた雨に変わりそうです。

今日はメンテナンスや打ち合わせで、OBのお客様宅を数件回らせていただきました。どのお宅もFPの家なので、暖かく安心します。やはりこういうとき、性能のしっかりした家を造っていることで、こちらも安心出来ますね。

上はロフトから2階の洋間を見下ろした写真です。

五つある窓は、実は外部で使用する木製サッシを使っています。なぜかというと、1階リビングとの音の遮音をご要望されたからなんですね。サッシだけでなく壁、天井も防音仕様で造っています。

しかし、こうやって窓を開けておくと、下からの暖気も取り込めるので、空調の効率からいうと、できるだけ開けておくことをお勧めしています。

通常の家ですと、閉じないと暖かくならないといいますが、FPの家は逆ですね。開けておいたほうが暖かい。これが性能のある家の証なんですね。

吹抜・見下ろし

吹抜けのある建物は、天井の高い開放感を味わえて好きなのですが、こうやって見下ろした時の見え方も好きですね。なんとなく非日常的に見えるからでしょうか。

高い塔やビルに上ってみたくなるのも、普段味わえない感覚になってみたいという思いからかもしれません。

住宅にすべて吹抜けが必要とまではいいませんが、どのお宅にも、必ず見せ場を作りたいといつも考えていますね。どこか緊張感のある場所もあって、またほっこりと安心できる場所もあっておもしろいのだと思います。

また、低い天井高で落ち着く場所もありますしね。天井が高ければいいって問題ではありません。

要はその緩急が、場所によってうまくプラン出来ていることが大切です。小さな部屋で無駄に天井が高いのも落ち着かない場合もありますから。

ただ単に、天井が高いことを自慢して作っている建物ほど、外観まで間延びして不格好になる場合が多いようです。ここはやはりトータルな寸法のバランス感覚がないと、ダメなんでしょうね・・・。

雪囲い

こちらは、今日作ったお隣さんの雪囲いの写真です。

勝山は窓の上まで雪が積みあがるということで、落雪の時の積み上がった雪のはじきが当たる想定から、取り付けさせていただきました。

週間予報でも、雪マークが出てきましたので、そろそろでしょうね。雪が降ったらまた見に行くつもりです。

こちらは、本体側のちょっと前に取り付け済みの雪囲い。これは紐でくくるだけですから、単純な仕様です。

いずれも、雪が積もってからの状況も早く確認したい気持ちですね。

土縁アプローチ

昨日今日と、貴重な晴れ間でしたので、二日とも外の作業を割り当てて作業させていただきました。

今日は、久しぶりに勝山の現場へ行き、残工事を終わらせるのと、お隣の家の雪囲いを造らせていただきました。あとちょっと作業が残りましたので、明日は雨でも行ってきたいと思います。大きなカーポートがあるので、作業するには便利ですね。

暗くなってから、撮り損ねていた土縁アプローチの写真を撮らせていただきました。長いでしょ。

中央に柱が見えますが、そこからまだ奥があります。このスペースがすべて雪囲いで覆うことが出来るので、冬でも快適に出入りができると思います。

ロフトに機能

片流れ屋根を利用した、細長い廊下のようなロフトは、もちろん収納スペースとして利用するのですが、エアコンをロフトに設けて夏場の冷房に大いに活躍させます。

実際、工事中にも夏場ロフトに付けた仮設エアコンが大活躍しました。一般の家では小屋裏物置にエアコンを付ける考えはないでしょうけれどね。

上の写真は2階洋間の吹き抜けにつながる部分です。日中の採光を落とす機能も持たせていますね。

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キッチン・保冷庫

キッチンは独立型ですが、土間スペースに向かっては対面に近い感じになります。南側に位置する土間スペースからの配膳と、採光も拾う感じで正面の壁を開口にしました。

開口部が開けたり閉じたりできるのは、土間スペースが趣味の部屋として独立する感じも欲しかったからですね。

キッチンに隣接して保冷庫が設置してあります。こちらはFPパネルで6面を囲われた、まさに大きな冷蔵庫ですね。温度は5℃から15℃の間で設定できます。

キッチンと隣接させるのに、間取りをよく考えないといけませんが、うまく納まるとこれはなかなかいいものです。

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