照明の話④ ダイニングは食卓を照らす
これまで、部屋全体を均一に明るくするのではなく、必要な場所に光を届けるという話をしてきました。今日は、その考え方がとても分かりやすい「ダイニング照明」についてです。食事をする場所だからこそ、私はまずテーブル面をきちんと照らすことを大切にしています。
ダイニングでは、まず食卓を明るく
ダイニングの照明には、できれば光が下向きに集まるペンダント照明をおすすめしています。
食事をするときに大切なのは、部屋全体を明るくすることよりも、料理や食器が並ぶテーブル面がきちんと見えることだと思うからです。
テーブルの上に光が集まると、料理もきれいに見えますし、そこに自然と人の目も集まります。
周囲を必要以上に明るくしなくても、食卓を中心にした落ち着いた空間をつくることができます。
デザインだけで選ぶと、思ったより暗いことも
(ガラスはスモークで眩しさを抑えたもので、下が開放されて光が出やすいデザイン)
ペンダント照明には、ガラスを使ったきれいな器具もたくさんあります。
もちろんデザインも大切なのですが、全方向に光が広がるタイプの場合、器具自体は明るく見えても、肝心のテーブル面には思ったほど光が届かないことがあります。
ですから私は、器具の形だけでなく「光がどちらに出る照明なのか」も確認するようにしています。
住宅照明は、器具そのものを見るだけでなく、その光で何を照らしたいのかまで考えて選ぶことが大切ですね。
テーブルの位置まで考えて照明を決める
ダイニングテーブルの位置が決まっている場合は、ペンダント照明を1灯にする場合でも、多灯にする場合でも、テーブルの中央にきれいに揃えて配置したいものです。
ただ、暮らし始めてからテーブルの向きを変えたり、大きさを変えたりする可能性もあります。
そういう場合には、照明の位置を動かせるスライドコンセントを使う方法もあります。
照明だけを先に決めるのではなく、家具の配置や将来の使い方まで一緒に考えておくと、後から困ることも少なくなります。
■まとめ
ダイニング照明は、単におしゃれな器具を選ぶだけではなく、「食卓をどう照らすか」から考えることが大切です。毎日家族が集まる場所だからこそ、料理も人の表情も心地よく見える光を考えたいと思います。
モデルルームでは、実際の照明の見え方も体感していただけます。家づくりや照明計画についてのご相談は、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
照明の話③ ダウンライトは配置が大切
昨日は、部屋全体を均一に明るくするのではなく、必要な場所を照らし、あえて暗いところを残す照明について書きました。今日は、住宅でよく使われる「ダウンライト」についてです。数を増やせばよいというものではなく、私はその配置がとても大切だと考えています。
ダウンライトを部屋中に並べない
ダウンライトは、天井に埋め込むため器具が目立たず、住宅でも使いやすい照明です。
ただ、部屋全体を明るくしようとして、天井いっぱいに等間隔で点々と配置すると、どうしても事務所の照明のような印象になりやすいものです。
私はまず、「どこを明るくしたいのか」を考えてから、必要な場所にダウンライトを配置するようにしています。
前回お話しした壁を照らすことも、そのひとつですね。
あえて近づけて配置することもあります
ダウンライトは、均等に離して配置すればきれいに見えるとは限りません。
間隔が広すぎると、一つひとつの光がばらばらに見えて、かえって間が抜けたように感じることがあります。
そこで、あえて2灯や4灯などを近づけて配置し、ひとつの光のまとまりとして見せることがあります。
必要な場所の明るさも確保しやすくなりますし、天井を見上げたときにも、照明の位置が整理されて見えると思います。
もちろん、部屋の大きさや天井の形、照らしたい場所によって配置は変わりますので、単純に「何センチ間隔」と決めるものでもありません。
照明器具より先に、照らす場所を考える
照明計画をするとき、最初から「ここにダウンライトを何個」と考えてしまうと、器具を配置することが目的になってしまいます。
ダイニングなのか、ソファまわりなのか、それとも壁や飾り物なのか。
まず、そこでどのように過ごし、何を見せたいのかを考えることが大切です。
そのうえで、ダウンライトがよいのか、ペンダントや間接照明がよいのかを選んでいきます。
ダウンライトはとても便利な照明だからこそ、数ではなく「どこに、何のために付けるか」を大切にしたいと思っています。
■まとめ
照明は、天井を明るくするために付けるものではなく、暮らしの中で必要な場所に光を届けるものだと思います。ダウンライトも配置を少し工夫するだけで、天井の見え方や夜の空間の印象が変わります。次回は、ダイニング照明について書いてみたいと思います。
照明計画も含め、実際の空間を見ながら家づくりを考えてみたい方は、公式LINEからモデルルーム見学についてお気軽にお問い合わせください。
照明の話② 明るく感じる部屋は壁が明るい
昨日は、部屋の中央にシーリングライトを一つ付けて、部屋全体を明るくする照明について書きました。
今日はその続きとして、では住宅ではどこを照らすと、明るく心地よく感じられるのか。私が照明計画で大切にしている「壁を照らす」という考え方についてお話ししたいと思います。
■人は「光」よりも、照らされた面を見ている
部屋を明るくしようとすると、つい照明器具の数や明るさばかりを考えてしまいます。
でも実際に私たちが生活しているとき、ずっと照明器具を見ているわけではありません。目に入っているのは、壁や家具、床など、光を受けた面です。
その中でも、目の高さにある壁面が明るく見えると、部屋全体も明るく感じやすくなります。
そのため私は、ダウンライトや間接照明、場合によってはブラケット照明などを使って、壁に光が届くことを意識して照明計画をしています。
ただ明るい照明を付けるのではなく、「どこを明るく見せるか」を考えるということですね。
■部屋中を均一に明るくする必要はありません
住宅では、部屋の隅々まで同じ明るさにする必要はないと考えています。
ダウンライトを天井一面に均等に並べれば、確かにどこも明るくなります。ただ、それでは事務所のような均一な明るさになりやすく、夜の住宅としては少し落ち着きに欠けることもあります。
例えば、ソファまわりやダイニング、飾りたい壁など、必要なところにはきちんと光を届ける。
反対に、それほど見せる必要のないところは少し暗くても構いません。
明るいところと暗いところがあることで、かえって光がきれいに見えて、空間にも奥行きが生まれてきます。
■「あえて暗い場所」を残すことも照明計画
夜の住宅では、少し陰影があるくらいのほうが、気持ちが落ち着く空間になることがあります。
ですから照明計画では、すべての照明を一つのスイッチで点けるのではなく、必要に応じて点け分けられるようにしておくことも大切です。
食事をするとき、くつろぐとき、テレビを見るとき。それぞれ同じ明るさである必要はありません。
暮らし方に合わせて光を減らしたり、必要なところだけを点灯したりできると、夜の室内の表情も変わります。
照明計画というと「どこに器具を付けるか」と考えがちですが、「どこを照らし、どこをあえて暗くするか」まで考えることが、心地よい住宅の照明につながると思っています。
■まとめ
住宅の照明は、部屋全体を明るくすることが目的ではなく、暮らす人の目に入る場所を心地よく見せることが大切だと思います。次回は、住宅でもよく使う「ダウンライト」の配置について、私なりの考え方を書いてみたいと思います。
照明計画を含め、家づくりについて気になることがございましたら、公式LINEからお気軽にご相談ください。










