曲面外壁を夜に浮かび上がらせる照明
昨日ご紹介した「正面に窓のない家」。この家は、夜になるとライトアップで表情が変わります。狙いは“やわらかい雰囲気”ではなく、曲面になっている外壁の立体感をきちんと見せること。そして施主が求めた「かっこよさ」を、光で仕上げることです。
1)夜の主役は、曲面外壁の“陰影”
この建物の見どころは、正面に窓がない潔さと、外壁がわずかに曲面になっているところです。
昼は光が均一に回りやすく、曲面の良さが写真では伝わりにくいことがあります。
だからこそ夜は、下からの光で濃淡をつくり、面の連続が分かるようにします。
曲面は「照らす」よりも、「影のグラデーションをデザインする」ことで一気に立体感が出ます。
2)“かっこよさ”は、光の強さより「配置」で決まる
施主が求めたのは、明るく賑やかな演出ではなく、端正で引き締まったかっこよさでした。
そのために大切なのは、照明の数や明るさより、光だまりの間隔とリズム感です。
壁面に縦方向の光の柱が立つと、建物の高さと伸びやかさが強調されます。
さらに軒先のラインがスッと通って見えると、シンプルな箱形が一段シャープに見えてきます。
3)現場で“見え方”を詰めて、狙い通りに仕上げる
同じ器具でも、数十センチ位置がずれるだけで、曲面の陰影は崩れてしまいます。
光が外壁のどこで一番強く当たり、どこで自然に消えていくかを意識して、現場で確認しながら調整します。
配線や器具の納まりも、外観の印象を邪魔しないように整えておくのが前提です。
「夜にかっこよく見える家」は、設計と施工が一緒に“見え方”を作り込んで初めて成立します。
曲面外壁は、夜の陰影で一気に魅力が立ち上がります。正面に窓を設けない潔さと、光のリズムでつくる“かっこよさ”。施主のイメージを、照明計画で最後まで仕上げた一例です。
外観を「夜までかっこよく」仕上げたい方は、公式LINEから「外観ライトアップ」と送ってください。敷地条件に合わせた考え方を、写真ベースでお伝えします。
吹抜ダイニングの照明、こう考える
今日も引き続き、延床28坪ほどのコンパクトプランの事例をご紹介します。ダイニングの吹抜と、隣に寄り添う階段、そしてキッチンのつながり。限られた面積でも、光と視線の抜けを整えると、体感の広さは大きく変わります。
階段を「通路」にせず、空間に取り込む
吹抜のあるダイニングの隣に、通路を挟んでひな壇型の階段を設けました。
階段は本来、上り下りのための場所ですが、見せ方で空間の印象を左右します。
今回はオープンな手摺を採用し、視線が抜けるように整えています。
手摺が壁で塞がれない分、ダイニング側の広がりが素直に感じられます。
コンパクトな家ほど、こうした“抜け”の効き方が大きいですね。
安全性や握りやすさも含め、毎日の動きに馴染む形を意識しました。
小さな工夫ですが、暮らし心地に効いてくる部分だと思います。
キッチンは小壁でほどよく区切り、配膳を最短に
ダイニングの隣には、小壁で区切られたキッチンを配置しました。
まったくのオープンも気持ち良い反面、手元が気になる場面もあります。
小壁があることで、見え方を整えながら、配膳の距離は短くできます。
日々の動作がスムーズだと、家事のストレスが確実に減っていきます。
さらに奥にはパントリーも備え、ストックや家電の置き場を確保しました。
「片付く場所」を先に決めておくと、LDKが散らかりにくいんですよね。
コンパクトでも、暮らしの段取りはむしろ丁寧に組み立てたいところです。
吹抜の照明は「テーブル」と「壁」を同時に考える
吹抜で悩ましいのは、照明をどこに、どう当てるかという点です。
まず大切なのは、ダイニングテーブル上の明るさをきちんと確保すること。
一方で、天井面だけが高くて暗いと、空間が重たく感じることがあります。
そこで今回は、スポットライトを3か所設け、上下に光を振る方法にしました。
壁面がふわっと明るくなると、吹抜の高さが心地よい“広がり”に変わります。
必要な場所を明るくしつつ、眩しさが出ない角度も現場で丁寧に調整します。
図面だけで決め切らず、仕上がりを想像しながら整えるのが照明の面白さですね。
コンパクトな家は、広さを足すより「光・抜け・動線」を整えるほど効いてきます。気になる点があればお気軽にご相談ください。
福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
・コンパクトプランのご相談も歓迎です。公式LINEから、ご要望と家族構成だけでも気軽にメッセージください。
生活感を隠せるパントリー設計
施工事例「BABEL」のパントリーをご紹介します。
エントランスからLDKがオープンにつながる間取りほど、視線の先が整って見える工夫が効いてきます。収納量だけでなく、“隠せる”ことで暮らしがすっと軽くなる実例です。
【1】オープンなLDKほど「見え方」を先に決める
エントランスからLDKまで視線が抜けるプランは、開放感が魅力です。
その一方で、生活の道具が目に入りやすいのも正直なところです。
そこで「見せる場所」と「隠す場所」を最初に整理しておきます。
パントリーは使いやすさの中心ですが、見え方の中心にもなります。
扉を閉めたときに壁面の一部として馴染むよう、納まりを揃えました。
空間が整うと、照明の陰影や素材の質感もきれいに出てきます。
結果として、普段の暮らしが“片付いて見える”設計に近づきます。
【2】深さと間口、そして「作業できる」収納へ
BABELのパントリーは奥行きをしっかり取り、間口も広めに確保しました。
通路として通るだけでなく、立ち止まって作業できる余裕を残しています。
カウンターを設けると、買い物袋の仮置きや仕分けがとても楽になります。
引き出しがあると、細かな物が迷子になりにくく、定位置も作りやすいです。
収納は量だけでなく、取り出す動作が短いほど続けやすいと感じます。
こうした“使い続けられる形”は、打合せの段階で一緒に整えていきます。
暮らし方を伺いながら、無理のない運用を想像して決めるのが大切ですね。
【3】「隠せる」ことでデザインと気持ちが整う
今回は夜の撮影で、あえてパントリー内のダウンライトを消して写しました。
明かりを抑えると、LDK側の照明計画が引き立ち、奥行き感も出ます。
そして扉を閉めると、パントリーは大きな引き戸でしっかり隠せる仕様です。
来客時だけでなく、日々の“とりあえず置き”を受け止める場所にもなります。
見えない場所があると、家事の途中でも一度リセットしやすいんですよね。
設計の工夫に加えて、引き戸の建て付けや隙間の揃い方も仕上がりを左右します。
現場の丁寧さが、こうした静かな気持ちよさにつながると実感しています。
「隠す収納」は、片付けのためだけでなく空間の美しさを守る仕組みだと思います。福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
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