寝室の設計はベッド選びから
今日は、寝室の設計についてのお話です。
寝室を計画するときに、まず大切なのは「どんなベッドを置くか」を早めに決めておくことです。
お子様が生まれてしばらくはベビーベッドを使うこともありますが、期間としては意外と短く、多くのご家庭では、ご夫婦のベッドをくっつけて、その間にお子様を寝かせるスタイルが一般的かと思います。
ベッドの幅は、おおよそ
セミシングル(80㎝)・シングル(97㎝)・セミダブル(120㎝)・ダブル(140㎝)・クイーン(160㎝)・キング(180㎝)
といったサイズがあります。
この組み合わせの中で、当社のお客様で特に多いのが「セミダブルを2台」並べるケースです。
2台をつなげると幅は約240㎝になり、間にお子様が2人入っても、ゆったり眠れるサイズ感になります。
こちらのお宅では、内法幅約350㎝の部屋の中央に、セミダブルベッド2台を配置しました。
設計の段階でベッドの位置を固定して考えているため、ヘッドボード上のニッチの寸法や、左右の読書灯、スイッチの位置まで、すべてベッド基準で計画しています。
シンメトリーに整った、バランスの良い寝室になりました。
こちらはモデルルームの寝室です。6帖の部屋で、短辺側の壁にシングルベッドを2台並べています。
中央にはサイドボードを置く計画にしているため、ベッドの背もたれがない中央部分に照明スイッチをまとめて配置しました。
夜になると、ベッドヘッドの間接照明が上向きに天井を照らし、やわらかな明るさをつくります。
あわせて、ベッドで横になったときに光源が目に入らないよう、足元近くにスポットライトを配置しています。
照明のスイッチは、ベッドに寝たまま手が届く位置に計画することを基本にしています。
こうした位置決めも、どのサイズのベッドをどこに置くかが決まっているからこそ、無理のない納まりになります。
このように、実際に使われるベッドのサイズや台数は、寝室の設計を進めるうえでとても重要な要素です。
とはいえ、家づくりのスタート時点で、ベッドまで確定していないことも多いと思います。
そのため当社では、工事を進めながら何度か打合せを重ねる中で、ベッドの種類やサイズを一緒に決めていただき、その内容をもとに施工図を作成して、照明やスイッチ、造作の寸法などを最終決定するようにしています。
寝室は、一日の終わりをゆっくり過ごす大切な場所です。
ベッド選びから逆算して計画することで、より使いやすく、心地よい空間に仕上げていければと思います。
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複数の窓を一つに見せるデザイン ― パノラマウィンドウの魅力
今日は、パノラマウィンドウを採用したお宅をご紹介したいと思います。
今回のお宅では、外観の水平ラインを美しく見せるために、1階の軒のラインと揃えた横長の連続窓を計画しました。
細く長い窓が外観にアクセントをつくり、シンプルな建物に心地よいリズムを与えています。
室内では、窓の高さを少し上げて配置することで、外からの視線を程よく遮りながら、自然光をしっかりと取り込めるようにしています。
プライバシーと採光の両立に加えて、耐力壁の配置バランスを保つ設計にもつながっています。
そして今回こだわったのが、複数の窓を一つの大きな横長窓のように見せる工夫です。
連続する窓を木枠で囲って、柱の存在を無くしています。そうすることで、視界のつながりが途切れず、まるでパノラマ画角で切り取ったような景色を楽しめます。
どの位置に立っても座っても、水平に景色がスッと流れていくのが特徴です。
外観では、ガルバの縦ラインに対してこの水平ラインの窓がアクセントとなり、全体を引き締めています。
木部の落ち着いた色味との相性も良く、シンプルながら印象的な佇まいをつくってくれています。
パノラマウィンドウは、ただ光を入れるだけの窓ではなく、
“景色を暮らしに取り込み、快適さをつくるデザイン”
だと感じています。
今回も、その良さがしっかり伝わる仕上がりになりました。
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図面だけでは決まらない、現場での打合せの大切さ
今日は、越前市の現場で、朝から電気屋さんと大工さんと一緒に打合せを行いました。
図面に寸法を書き込むだけでは分からない部分も多く、実際の現場で確認しながら、最適な寸法や位置を検討して決定していきます。
やはり現場での“見て・測って・考える”作業が大切ですね。
こちらは、大工さんがキッチンのビニルタイルとフローリングの境となる部分を、慎重に測っているところです。
キッチンが組み上がったときに、ぴったり合うよう、ミリ単位での指示を行っています。
このあたりを適当にしてしまうと、仕上がりのズレが気になる部分ですから、丁寧さが肝心です。
そしてこちらが、興亜通商のハンディフローリング「ナラ材」。
厚貼りの基材で、寸法は乱尺になっており、継ぎ目がランダムになることで自然な表情を生み出します。
また、端材のムダが出にくいのもメリットのひとつです。
落ち着いた風合いとナチュラルな木目が心地よく、仕上がりが楽しみな床材です。
中心にタタミがある家。集まる時間をデザインする
今日は、タタミコーナーのお話です。
現在工事中のお宅にもタタミコーナーがありまして、本日も大工さんと納まりについて打合せをしてきました。
当社では、タタミコーナーをつくるたびに、毎回お施主様のお好みを大切にしながら、どこかに「これまでとは違う新しさ」を盛り込むよう心がけています。
同じ“タタミコーナー”でも、暮らし方や家族の集まり方によって、望まれる形は本当に様々です。
過去の事例を振り返ってみると、「この時もよく考えたな」と思うものがありました。
こちらは、ダイニングテーブルの横並びに設けたタタミコーナーです。
お施主様のご希望は、「親戚が集まる時に、タタミの上にも食卓を置いて、みんなで横並びに食事をしたい」というものでした。
そのため、タタミコーナーを障子などで囲うのではなく、オープンにする方針に。
家の中心として、気配がつながる空間にしたかったので、大きなアールの壁でやわらかく仕切りながら、存在感を持たせる形としました。
また、天井は大工さんに下地合板を目透かしに組んでもらい、その上に壁紙を市松模様になるように貼り分けています。
和の落ち着きがありながら、モダンな印象も感じられる、やさしい雰囲気のタタミコーナーになりました。
もちろん、家全体のコーディネートに合わせているので、単に目立つのではなく、しっかり一体感のある仕上がりになっています。
空間は部分ではなく、全体で整えることが大切です。
そのバランスを考えながらまとめるのが、私たちの仕事だと思っています。
シンプルな外観に奥行きを与えるコーナー窓のデザイン
今日は、越前市の現場で施工が進んでいる吹き抜けコーナー窓のご紹介です。
こちらはエントランスホールにある吹き抜け部分に取り付ける明かり窓で、北側と東側が交わるコーナー部分に配置しています。

一見すると、ただ窓を2つ並べただけに見えるかもしれませんが、今回のポイントは窓の四方を庇(ひさし)で囲んでいることです。
このディテールを加えることで、二つの窓がひとつのまとまりを持った一体感のあるデザインとして立ち上がってきます。
最近は、四角いシンプルな外観の家をよく見かけますが、窓まわりの納まりや形のつくり方で、建物の印象は大きく変わります。
「もう一工夫あれば、もっと雰囲気が良くなるのに…」と感じることも少なくありません。
こうしたディテールは、考える時間も、施工の手間も、コストも掛かります。
そのため、多くの場合は敬遠されがちなところです。
ですが、そこを妥協しないのが当社の家づくり。
小さな工夫の積み重ねが、住まいの佇まいを美しくしていきます。

そして今回も、板金屋さんには細かな調整でお手間を掛けることに…
いつも丁寧なお仕事をありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
OSBボード無塗装板
福井 デザイン住宅 ライフ・コアデザインオフィスの本日のブログです。
今日は、倉庫の整理と新設の棚を作る段取りなど。夕方に武生までご近所挨拶に行ってきました。
残念ながら、本日もご近所さんに会えなくて、とりあえず火曜日から工事が始まりますので、挨拶状だけ置いてきました。なかなかタイミングって難しいですね。
こちらは、倉庫の空いたスペースに棚板を作ろうと思って、棚受けを取り付けたところです。
昔、IKEAで買っておいた棚受けです。ようやく採用しました。
棚板は、今度石川の倉庫に行って、半端の材料を探してこようと思っています。
写真のように、倉庫スペースは全面、壁も天井もOSBボードを張ってあるので、どこでもビスが効きます。特に重いものを載せる場合は、柱や間柱部に固定します。
物置や作業部屋には、OSBボードは最適です。そのまま仕上げ材としての活用です。
ちなみに、このOSBボードはサンダー掛け仕上げの無塗装版になります。一般的なOSBボードは、もっと赤っぽいか黄色っぽい塗装されたものになります。
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一乗谷朝倉氏遺跡博物館の外観
福井 住宅設計 ライフ・コアデザインオフィスの本日のブログです。
今日は、1日経理の仕事と見積作業。その他工事段取りを行いました。
さて、先日「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」の外観を見てきた際の写真を載せたいと思います。
ちなみに、こちらの設計も内藤廣建築設計事務所の設計によるものです。
こちら、裏の駐車場側から見た写真です。
やはりピロティと一部丘を作って、2階にアクセスできるような形になっています。
2階が張り出ている感じも、カッコいいですね。
天井は、板張りになっていて、コンクリートの重たい感じを無くして見せているように思います。
この建物の特徴的な形が、大きい屋根とその隣に四つの小さい屋根が連なるデザインです。
2階の張り出し部分は、板金で作られたよろい下見張りです。
なんとなく戦国時代の建物を連想させてくれますので、さすがですね。
ベンチレーターか、単なるデザインかもしれませんが、家紋の入ったこの箱上のものがアクセントで効いています。
裏も廻ってみたのですが、なにかの通用口が、鉄板の板で囲われていました。
たぶん、横のルーバーの小口隠しだと思いますが、手を抜かずにデザインされていて好感が持てます。
大きいシャッターのところも、鉄板の板で3方回っていましたが、溶接するのではなく隙間を開けたまま納めているのがまた良いですね。
土間のコンクリートスロープのところは浮いていますし、これなら錆びの心配も軽減されます。
こういう黒い溶融亜鉛メッキの素地板もカッコいいですね。どこかで採用出来たらと思ってしまいます。
今回は時間もなく、外を見るだけでしたが、あらためて中も見てきたいと思います。
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アイランドキッチン
福井 高気密高断熱 ライフ・コアデザインオフィスの本日のブログです。
今日は、施工図など設計作業と新たなリフォームの段取りなどでした。
さて、今日に写真です。
キッチンの作り方もいろいろありますが、こちらはアイランドキッチンになります。
照明の配置も、しっかり計画しましたが、フードの位置も規定とは少し変えて、キッチンのセンターに持ってきています。メーカーの規定よりバランスが大事ですからね。
背面の食器棚は、既製品を利用しながら設計して造りました。
内部の収納に引出しが欲しいという事で、引き出した時に枠や引戸が当たらないように細かく大工さんに指示して造りました。
キッチンは、LIXILのリシェルで、ワークトップがセラミックのグレーズグレー。扉はバサルトブラックです。
ミーレの食洗器も入っていますね。キッチンにはしっかりお金をかけて作られました。
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美しいスチール手摺
福井 注文住宅 ライフ・コアデザインオフィスの本日のブログです。
今日は、経理の仕事と設計作業。午後に吹抜け手摺の搬入立ち合い。夕方に不動産屋さん打合せでした。
松本の現場ですが、壁手摺の上にスチール手摺を載せるデザインとしたのですが、今回初めてお願いした鉄工所さんが、すこぶる綺麗な仕事をしてくれまして、気分は最高です。
橋本鉄工さんという会社ですが、ホームページから問い合わせして、見積も早かったのですが、製作図も必ず作られて、面取り・仕上げの焼付塗装まですべてお任せ出来ました。
今回は、取付の段取りをこちらでしていたので、息子が固定していますが、これからは取付もやりますとのことでした。
今回も取付ビスまでご用意いただきました。本当にいい会社さんがあるものです。
下から見ると、デザイン的にやはりスチール手摺が効いていますね。
斜めの笠木のラインも綺麗に合いました。とても満足です。
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現場施工での配慮
福井 高性能住宅 ライフ・コアデザインオフィスの本日のブログです。
今日は、午前中にリフォームお客様来社打合せ。午後は、エアコンリフォームのお客様宅訪問現地確認打合せ。その他は、設計作業とリフォーム工事の設計と見積依頼などでした。
リフォーム工事は、当社で建てたお宅ではないのですが、現地調査に伺うと、つくづく思うのは、工事に際しての配慮が足りないという事です。
設計はまだ気が付かないレベルなのかもしれないですが、現場で回避できることも多々あったのではないかと思うことがたくさんあります。
現場監督の管理が機能していないのかなと思ったりします。
たくさんの現場を抱えている現場監督さんだと、仕事が流れ作業になってしまうきらいがあって難しいのかもしれません。
お客様にとっては、一生に一度の建物であって、唯一なものなのに、作る側はたくさんの中の一つでしかないという考えでは、残念ながら良いものは生まれないかと思います。
家造りは、本来時間をかけて、じっくりと構えて、一軒を建てるのに集中しないといけないと思っています。
それが、補助金だとかローンだとかに振り回されて、仕事を急がなくてはいけないことが、とても歯がゆく思うものです。
補助金などというより、住宅を作る際の税金を下げてくれればそれで済む話なのになと思うところです。
さて、こちらは松本の現場のアールを付けた開口部の写真です。
壁紙もきれいに貼ってくれていました。
右側のアールの終わるところは、壁紙の色が違うため、あえて薄い段差を残しました。
色が同じならパテ処理で無くして、フラットにすることも出来ました。
これもちょっとしたことですが、現場指示ですね。
きちんと主旨を説明して、納まりを指示していくことでキッチリ納まっていくんですね。
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