出窓を“スクエアに見せる”ロールスクリーンの納まり
越前市の完成見学会のお宅、ダイニングの出窓をご紹介します。出窓は飾り棚としても使える反面、ロールスクリーンの「機械部分」が見えると窓が重たく見えがちです。今回は、上げた時にすっと消える納まりを狙いました。
1)出窓は“見せ場”だから、サッシ際が大事
出窓は、季節の小物を置いたり、光を楽しんだりできる場所です。
だからこそロールスクリーンは、できるだけサッシ面に近い位置がきれいだと感じます。
生地が手前に下がってくると、出窓に飾ったものや置いてある小物がスクリーンに隠れてしまい、せっかくの“使える棚”が生きにくくなります。
今回の窓は特にスクエアが綺麗なので、その輪郭を崩さないことを最初に決めました。
2)上げた時に“メカが見えない”と、窓が軽くなる
ロールスクリーンは、上げた時に巻物やメカが視界に入ると、窓の印象が一気に変わります。
そこで、庇(ひさし)の中にスクリーンが納まるための「凹み」をつくり、見え方を整えました。
納まりとは、部材どうしの収まり方のことですが、こういう小さな差が居心地に効きます。
結果として、スクリーンを上げている時でも窓がスッキリ見えるようになりました。
3)薄い庇のまま成立させるために“横付け”で考える
ただ、出窓の屋根を大きくすると外観のバランスが崩れやすいので、庇はなるべく薄くしたい。
その条件の中で、縦寸法が大きくなりがちなスクリーンをどう隠すかが悩みどころでした。
そこで取付方法を工夫して、横方向に取り付ける納まりを検討しました。
取付業者さんも初めてのケースだったようですが、設計の意図を理解してくれて取付。狙い通りに隠れてくれました。
設計と現場がきちんと噛み合うと、窓まわりの“静けさ”が出てくるなと改めて感じます。
窓は大きさや形だけでなく、「使い方」と「見え方」の両方で完成します。小さな納まりの工夫が、毎日の気持ちよさにつながる。見学会でもぜひ実物で確認してみてください。
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青空が映える、玄関吹き抜けの気持ちよさ
今日も午前中、越前市の現場で仕上げ作業に行ってきました。造作の微調整からコーキング、クロスの仕上がりチェックまで、完成直前は細かな確認が続きます。ふとエントランスの吹き抜けを見上げると、青空がきれいに切り取られていて、気持ちがすっと整いました。
1)完成直前ほど「見えない仕事」が増えます
家づくりは、形ができてからが意外と長いものです。コーキング(すき間を埋めて雨や風を防ぐ作業)ひとつでも、ラインが整うだけで見た目が締まります。クロスも、光の当たり方で表情が変わるので、角や継ぎ目を丁寧に見ます。こうした最終調整が、暮らし始めてからの“気持ちよさ”につながると感じています。
2)エントランスの吹き抜けは「第一印象」を決める場所
玄関を入って見上げたとき、窓から入る光と青空がそのまま迎えてくれる。吹き抜けは、ただ広いだけでなく、気分が切り替わる装置だと思います。高い位置の窓は、外からの視線を気にしにくいのに、空の明るさはしっかり届くのが良いところです。シーリングファンも、見た目のアクセントだけでなく、空気をゆっくり動かして温度差をやわらげてくれます。
3)素材と“納まり”で、空間の静けさが整います(差し替え版)
壁は塗り壁ではなく、塗り壁調のクロスを採用しています。仕上げの表情がやわらかく出るので、光の回り方まで含めて落ち着いた印象になります。壁の立ち上がりには、開口を設けて、奥にある階段用のブラケット照明が、見上げるとちょうど目に入る位置に。こうした“見せ方の設計”は、要素を増やさずに印象を整えられるのが良いところです。完成前に何度も確認するのは、この開口の見え方や、ラインの揃い方といった細部の気持ちよさです。
完成が近づくほど、細かな調整が増えていきます。でも、そのひと手間が積み重なって、住まいの佇まいと心地よさが整うのだと思います。青空を切り取る吹き抜けに、今日も背中を押されました。
見学のご相談や「この吹き抜けの考え方を自宅にも取り入れたい」といった質問は、公式LINEから気軽にメッセージください。写真では伝わらない空間の良さも、わかりやすくお話しします。
家は「骨格」で決まる。集成材×金物×FPパネル
今日は、当社の標準仕様にしている構造工法について、あらためて整理してお話しします。集成材+金物工法+FPパネル。派手さはありませんが、住んでからの安心や、長い年月での性能の安定に関わる大切な土台です。なぜこの組み合わせを選んでいるのか、できるだけ分かりやすく書いてみます。
1)集成材を標準にする理由は「強さ」より「安定」
集成材は、乾燥させた木を貼り合わせてつくる材料で、反りや割れ、縮みといった“木のクセ”が出にくいのが特徴です。
もちろん強度の話も大切ですが、私はそれ以上に「住んでから形が変わりにくい」ことを重視しています。木が縮むと、ほんのわずかな動きでも、気密(すき間の少なさ)に影響が出ることがあるからです。
実際に、1998年に建てた私の家(当社施工ではありません)は生材が使われていて、梁が目に見えて縮んだ箇所がありました。あの経験が、いまの標準仕様の根っこにあります。
2)金物工法は「柱を削りすぎない」ための選択
一般的な木組みでは、柱や梁に“欠き取り”(組むための加工)を入れます。これ自体が悪いわけではありませんが、特に四方から梁を受ける柱は、加工が重なりやすく、断面欠損(木を削って薄くなる部分)が大きくなりがちです。
金物工法は、接合を金物で担わせる考え方なので、柱の加工を最小限に抑えやすい。つまり、柱をなるべく“柱として”働かせられます。
見え方としては地味ですが、構造の力の流れをきれいに通す、という意味でとても合理的だと感じています。
3)FPパネルは「断熱」だけでなく「壁の芯」をつくる
FPパネルは、枠組みに工場で高密度のウレタンを注入してつくるパネルで、断熱と気密の品質を安定させやすいのが大きな利点です。
さらに、筋交いの入った枠と一体化することで、壁としての“頼もしさ”が増します。専門的に言えば、揺れに対して粘り強く抵抗できる壁になりやすい、ということです。
当社がこのパネルを標準にしているのは、暖かさのためだけではありません。「構造」「断熱」「気密」を別々に考えず、一つの壁の中で整えておきたいからです。
集成材も金物もFPパネルも、材料費としては有利とは言えません。それでも私たちは、住んでからの変化を小さくし、長く安心して暮らしていただくために標準仕様として続けてきました。数年後ではなく、十数年後に“差”が出るところだと思っています。すべては、住む人の将来のためです。
「集成材って実際どう違うの?」「金物工法は地震に強いの?」など、気になる点は公式LINEでお気軽にご質問ください。図や写真も添えて、分かりやすくお返事します。












