母の祖父の形見

今日は、お休みをいただいて、石川の実家の母の頼みで、車で京都まで掛け軸を取りに行ってまいりました。

母の祖父がその昔、宮大工の棟梁で、京都の東本願寺の再建時に、石川県からたくさんの弟子を連れて参加したとのこと。

その母の祖父の持ち物が物置から出てきて、その中に、包みに「東本願寺」と書かれたボロボロの図面が出てきたものですから、こちらを京都にいる親戚を頼って、専門の方に掛け軸として修復してもらっておりました。

預かっていただいてた親戚宅に伺って、しばらくおじゃましてから、このあと東本願寺にも行ってきました。

御影堂ですが、何度見てもほんとに大きいなと思います。

今回は、母が以前見たことがあるという資料で、工事に携わった証として、母の祖父の名前の載った文献が見たいという事で、それを探しに連れて行きました。

案内所で探してもらって、最初なかなか見つからなかったのですが、再建時の資料をまとめた書籍があって、その中に見つかりました。

母は、長年探し求めていたんでしょうね。その晴れやかな笑顔が忘れられません。

帰省して、我が家でお披露目をしました。大きいものです。側面を描いたものですね。

御影堂五十分の一の図面と書かれています。母の祖父は御影堂門のほうの担当をしたようなのですが、こちらの図面は御影堂でした。

母の祖父が、石川県の小松にあるお寺の図面を同じく大きな図面で書いたものが残っている為、こちらももしかしてと思いましたが、これは設計者であろう別の方の名前が書かれていました。

とても細かく正確に書かれていて、たいへん貴重なものだと思います。

一般の人が見るより、私のような設計士が見れば、ため息が出るくらいすごいものです。

昔、古民家や武家屋敷の復元工事の設計を担当したことがありまして、そのころはもちろん手書きで復元図を起こしましたから、これだけ書くだけでもそうとう大変なことがわかります。

これを基にして、実際に作っていく工程を想像しただけでも、気が遠くなるものです。

昔の人はすごかったなと思いますね。先祖の足跡を垣間見て、もっともっと頑張らねばという思いになりました。

2016年07月31日(日) 21:48 | カテゴリー: 家族, 日記   パーマリンク| |

母の祖父の形見 への2件のコメント

  1. AROC MIKA より:

    お久しぶりです☆

    これは素晴らしいですね!!
    かなりの大きさの掛け軸になっていますね。
    これだけのきれいな図面が見られるなんてすごいです(^^)
    実際みたら興奮しそう・・・
    宝物ですね☆

  2. 管理人 より:

    ご無沙汰しております。
    コメントありがとうございます。

    こちら、物置から出てきたときには、広げることもできないくらい傷んでいたそうです。

    どうしようかと相談もあったのですが、絶対直してもらったほうがいいと話しして進めました。

    先祖に関わるものとして、大切にしていきたいですね。

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