越前市の現場より。素材の表情が楽しい3つの見どころ
今日は越前市の現場で完了検査があり、無事に終えてホッとしています。現場で改めて良いなと感じたのが、タタミコーナー前の「なぐり」と呼ばれる床の表面仕上げです。見た目の陰影も、足触りの感触も独特で、見学会ではぜひ体感していただきたいポイントになりました。
1)「なぐり床」は、光と手触りで印象が変わります
タタミコーナー前の床には、「なぐり」という表面処理を入れています。木の表情がやわらかく揺らいで見えて、光が当たると陰影がきれいに出るのが特徴です。
そして何より、歩いたときの感触が少し違うんですね。見た目だけでは伝わりにくい部分なので、当日はぜひ素足や靴下でも、軽く踏んでみていただけたらと思います。
2)格子ルーバーは、空間を“整える”役割です
格子のルーバーは、視線をやさしく受け止めながら、抜け感も残してくれる部材です。壁で仕切るより軽やかで、でも落ち着きはきちんとつくれる。そんなバランスが気に入っています。
近くで見ると、角の納まりや木目の揃い方など、つくりの丁寧さも出やすい場所です。写真でも雰囲気は伝わりますが、距離感は現地で見るとより分かりやすいと思います。
3)床の間の珪藻土クロスが、控えめに効いています
床の間部分には、珪藻土クロス(けいそうど=自然素材の風合いを感じる壁紙)を採用しています。真っ白な壁とは違い、細かな凹凸があるので、光が当たると表情がふわっと出ます。
派手なアクセントではありませんが、こうした“静かな違い”が空間の品の良さにつながると感じています。
完了検査が終わると、現場としてひと区切りついた安心感があります。今回の見どころは、写真映えだけでなく「触れて分かる」質感の面白さ。見学会では、ぜひ足元から体感してみてください。
見学会のご予約・ご質問は、公式LINEから「見学希望」と送ってください。空き枠をご案内いたします。
雨に濡らさない建て方が、家を守る理由
家づくりは、完成してからの見た目だけでなく「建てている途中」も品質を左右します。当社は“建物を雨に濡らさない”を基本方針に工事を進めています。今回は、3/7・3/8に越前市で見学会を行う、間口14.5m・平屋率の高いお宅の建て方写真を例に、その段取りをご紹介します。
1)まず地面を整える。きれいな現場が品質の入口
今回の現場では、隣地の空き地をお借りできたので、最初に広くブルーシート養生を行いました。
地面にゴミを残さないこと、そして足を汚して現場に入らないこと。
この「当たり前」を丁寧に積み上げると、作業がスムーズになり、職人さんの動きも揃ってきます。
結果として、現場が散らかりにくく、安全確認もしやすい環境が保てます。
2)材料も基礎も濡らさない。カビと不具合の芽を摘む
構造材はブルーシート養生をした上に置き、さらに材料そのものも覆って、雨や夜露から守りました。
建物側も同様で、基礎の上に敷き詰めたFPパネル(断熱材入りのパネル)と土台・床合板も、建て方当日までしっかり養生しています。
木材やパネルは、濡れれば乾かすことはできますが、濡れ方次第ではカビの原因になったり、後々の材料不具合の“きっかけ”になることがあります。
だからこそ、「濡らさない努力を先にする」。これが当社の考え方です。
3)雨予報の日こそ段取り勝負。安全と品質を両立する
当社では、雨の場合は建て方を順延するのが基本ルールです。濡れた足場や材料は滑りやすく、事故につながりやすいからです。
ただこの日は15時頃から雨予報がありつつも、お施主様のご希望もあり、段取りを固めたうえで実施しました。
結果として上棟は14時半に完了し、続けて板金屋さんがゴムアスファルトルーフィング(屋根の防水下地)を施工、外壁まわりのブルーシート養生まで終えた後、15時半頃から雨が降りました。
材料も建物も濡らさず、外回りのゴミもすべて片づけて、きれいに現場を閉めて完了。これが当社の「雨に濡らさない建て方」です。
雨に濡らさないのは、神経質だからではありません。構造材やパネルを守ってカビや不具合の芽を減らすこと、そして何より工事の安全性を守ること。その積み重ねが、住んでからの安心につながると考えています。
3/7・3/8(越前市)の完成見学会は予約制です。見学ご希望の方は、公式LINEから「見学会希望」と送ってください(ご都合が合わない方も別日相談を承ります)。
家は「骨格」で決まる。集成材×金物×FPパネル
今日は、当社の標準仕様にしている構造工法について、あらためて整理してお話しします。集成材+金物工法+FPパネル。派手さはありませんが、住んでからの安心や、長い年月での性能の安定に関わる大切な土台です。なぜこの組み合わせを選んでいるのか、できるだけ分かりやすく書いてみます。
1)集成材を標準にする理由は「強さ」より「安定」
集成材は、乾燥させた木を貼り合わせてつくる材料で、反りや割れ、縮みといった“木のクセ”が出にくいのが特徴です。
もちろん強度の話も大切ですが、私はそれ以上に「住んでから形が変わりにくい」ことを重視しています。木が縮むと、ほんのわずかな動きでも、気密(すき間の少なさ)に影響が出ることがあるからです。
実際に、1998年に建てた私の家(当社施工ではありません)は生材が使われていて、梁が目に見えて縮んだ箇所がありました。あの経験が、いまの標準仕様の根っこにあります。
2)金物工法は「柱を削りすぎない」ための選択
一般的な木組みでは、柱や梁に“欠き取り”(組むための加工)を入れます。これ自体が悪いわけではありませんが、特に四方から梁を受ける柱は、加工が重なりやすく、断面欠損(木を削って薄くなる部分)が大きくなりがちです。
金物工法は、接合を金物で担わせる考え方なので、柱の加工を最小限に抑えやすい。つまり、柱をなるべく“柱として”働かせられます。
見え方としては地味ですが、構造の力の流れをきれいに通す、という意味でとても合理的だと感じています。
3)FPパネルは「断熱」だけでなく「壁の芯」をつくる
FPパネルは、枠組みに工場で高密度のウレタンを注入してつくるパネルで、断熱と気密の品質を安定させやすいのが大きな利点です。
さらに、筋交いの入った枠と一体化することで、壁としての“頼もしさ”が増します。専門的に言えば、揺れに対して粘り強く抵抗できる壁になりやすい、ということです。
当社がこのパネルを標準にしているのは、暖かさのためだけではありません。「構造」「断熱」「気密」を別々に考えず、一つの壁の中で整えておきたいからです。
集成材も金物もFPパネルも、材料費としては有利とは言えません。それでも私たちは、住んでからの変化を小さくし、長く安心して暮らしていただくために標準仕様として続けてきました。数年後ではなく、十数年後に“差”が出るところだと思っています。すべては、住む人の将来のためです。
「集成材って実際どう違うの?」「金物工法は地震に強いの?」など、気になる点は公式LINEでお気軽にご質問ください。図や写真も添えて、分かりやすくお返事します。














