手摺を“区切る”階段デザイン

「BABEL」の階段は、黒い骨格と木の踏板に加えて、もう一つ大事なポイントがあります。それが手摺をあえて通しにせず、ブロック状に区切って“切れ”をつくったこと。連続させないことで、階段の存在感を軽くし、吹き抜けの余白を活かしています。

手摺を通しにせず、ブロック化して“切れ”をつくりました。

【1】手摺を通さない「切れ」の意図
一般的には、手摺は上から下まで一本で通すことが多いと思います。
BABELでは、あえて区間ごとにブロック化して、ところどころで切っています。
これをすることで、階段が“柵”のように見えにくくなり、壁面の余白がきれいに残ります。
吹き抜けに対して視線が抜け、階段が圧迫感を生みにくいのが大きな狙いです。
線を減らすのではなく、「必要なところに必要な量だけ置く」考え方に近いですね。

切れがあることで、階段が柵っぽくならず、余白がきれいに残ります。

【2】見た目だけでなく、握りやすさも整える
デザインとして切っているとはいえ、使い勝手が落ちては意味がありません。
手を添えたい位置、すれ違いが起きやすい位置など、動線を想像して区切り方を決めています。
区間ごとの手摺は、視覚的には軽く見えますが、触れる場所はきちんと確保できます。
また、縦格子のピッチ(間隔)も、抜け感と安心感の両方に影響します。
「軽いのに不安がない」落としどころを、現場で微調整しながら仕上げました。

光と影が分割され、吹き抜けの壁面にリズムが生まれます。

【3】“切れ”があるから、吹き抜けの光が活きる
手摺が一本で連続すると、影が帯のように出て、壁面が重く見えることがあります。
ブロック化して切れを入れると、影も分割され、壁に表情が生まれます。
下の窓からの光が床を伸び、階段の影がリズムになって空間に奥行きが出ます。
吹き抜けは「余白が魅力」なので、余白を邪魔しない部材の置き方が大切です。
階段を主役にしすぎず、家全体の静けさを保つための工夫として、この手摺のデザインは効いています。

階段は“通す”のが当たり前になりがちですが、BABELでは手摺を区切って切れをつくり、軽さと余白を優先しました。細部の選択が、空間の印象を大きく変えてくれます。

階段や吹き抜けの「抜け感」と「安全性」の両立は、プラン次第で大きく変わります。気になる方は【公式LINE】から、お気軽にご相談ください。

細長い吹き抜けがつくる、光の道

今日は施工事例「BABEL」から、細長い吹き抜けをご紹介します。上部のスクエアなハイサイドライト(高い位置の窓)と、縦に伸びる窓から入る光が、壁面にやわらかな陰影をつくり、時間の流れまで感じさせてくれる空間です。

細長い吹き抜けを“光と風の通り道”にしたBABEL

1)“細い”からこそ生まれる、端正な光

吹き抜けは大きければ良い、というものでもないと感じます。
BABELはあえて細長く計画し、光を「線」のように取り込みました。
上部のスクエアなハイサイドライトは、空の明るさを室内へ素直に落としてくれます。
壁に広がるグラデーションが、照明をつけない時間帯でも気持ちを整えてくれます。
大きな窓の開放感とは違う、静かな明るさがこの吹き抜けの魅力です。

スクエアなハイサイドライトが、やさしい明るさを落としてくれます

2)縦の窓と手すりのリズムが、空間を引き締める

縦に伸びる窓は、視線を自然に上へ導き、天井の高さをよりきれいに見せてくれます。
黒い縦格子の手すりも、同じ「縦のリズム」をつくる大切な要素です。
線が揃うと、白い壁面の面がよりすっきり見え、空間が散らかりません。
吹き抜けは“抜け”がある分、デザインが甘いと間延びして見えがちです。
だからこそ、窓の位置や手すりのピッチ(間隔)まで含めて整えるようにしています。

3)細長い建物を、シンプルに心地よくまとめるために

今回のBABELは、建物自体が細長い形だからこそ、吹き抜けを“光と風の通り道”として位置づけました。
上下につながる空間があると、空調の空気も巡りやすく、温度差が出にくい計画が立てやすくなります。
また、視線が縦に抜けることで、実際の面積以上に狭さを感じにくいのも大きな効果です。
採光についても、上からの光を取り込めるため、1階の奥まで明るさを届けやすくなります。
そして階段が連続する間取りにすることで、動線を整理しながら、コンパクトでも窮屈にならない構成にまとめています。

吹き抜けは「広さ」だけでなく、光の入れ方と線の整え方で、空間の品が決まります。BABELの細長い吹き抜けは、その良さを改めて教えてくれました。

細長い敷地やコンパクトな間取りでお悩みの方も、光の取り方と空間のつなげ方で心地よさは大きく変わります。公式LINEから「間取り相談」と送っていただければ、事例を交えてご提案します。

BABELの外構設計とウッドデッキ

今日は施工事例「BABEL」から、コンクリート塀とウッドデッキの関係をご紹介します。塀の高さは“防犯のために高く”ではなく、建物とのバランスが基準です。内側のデッキや開口部の高さを見ながら決めることで、落ち着きと抜け感の両方が整っていきます。

塀の高さは、内側のデッキと開口から逆算(BABEL)

1)塀の高さは「内側」から決める

この現場では、コンクリート塀の高さを先に数字で決めるのではなく、建物との見え方から逆算しました。
内部側のウッドデッキの床レベル、そして掃き出し窓など開口部の高さが、いちばん大事な基準になります。
座ったときの視線の位置や、室内から見た空の切り取り方で、落ち着き方が変わるからです。
外からの目線をほどよく抑えつつ、上部には光と空気感が残る高さに整えました。
「守るため」だけでなく「気持ちよく過ごすため」の高さを選ぶのが、外構の面白いところだと思います。

囲われたウッドデッキが“中庭”のような居場所に

2)ウッドデッキが“部屋の延長”になる設計

写真のデッキは、ただ外に板を張っただけではなく、室内の床の続きとして使える寸法感を意識しています。
段差のつくり方や、出入りする扉まわりの納まりが整うと、日常の動きが自然になります。
外壁が金属でシャープな分、足元に木の質感が入ると、硬さが和らぎ、居場所が増える感覚が出ます。
塀に囲われたデッキは、街に対しては静かで、内側には明るい中庭のような性格になります。
ご家族が洗濯物を干したり、子どもが少し遊んだり、短い時間でも外に出やすい場所になれば嬉しいですね。

金属外壁×コンクリート×木で、硬さと温かさを両立

3)素材を絞るほど、納まりの品質が表情になる

BABELは、SGLガルバリウム鋼板の縦ラインと、打放しコンクリートという、表情のはっきりした素材の組み合わせです。
素材を増やさない分、見切りや取り合いの精度が、そのまま“きれいさ”として見えてきます。
塀・外壁・窓の位置関係が揃うと、外観が落ち着くだけでなく、暮らしのストレスも減ります。

塀の高さは、建物とのバランス、そして内側のデッキや開口部の高さから決める。そこを丁寧に整えるだけで、外は静かに、内は心地よく開いていきます。

外構や塀の高さで迷われたら、敷地条件に合わせた考え方の整理もできますので、公式LINEからお気軽にご相談ください。施工事例の別カットもお送りします。

プロフィール

image
株式会社ライフ・コア デザインオフィス
〒918-8201
福井県福井市南四ツ居町1-121
TEL. 0776-54-5152

最近のエントリー

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

年別アーカイブ

検索