照明の話③ ダウンライトは配置が大切
昨日は、部屋全体を均一に明るくするのではなく、必要な場所を照らし、あえて暗いところを残す照明について書きました。今日は、住宅でよく使われる「ダウンライト」についてです。数を増やせばよいというものではなく、私はその配置がとても大切だと考えています。
ダウンライトを部屋中に並べない
ダウンライトは、天井に埋め込むため器具が目立たず、住宅でも使いやすい照明です。
ただ、部屋全体を明るくしようとして、天井いっぱいに等間隔で点々と配置すると、どうしても事務所の照明のような印象になりやすいものです。
私はまず、「どこを明るくしたいのか」を考えてから、必要な場所にダウンライトを配置するようにしています。
前回お話しした壁を照らすことも、そのひとつですね。
あえて近づけて配置することもあります
ダウンライトは、均等に離して配置すればきれいに見えるとは限りません。
間隔が広すぎると、一つひとつの光がばらばらに見えて、かえって間が抜けたように感じることがあります。
そこで、あえて2灯や4灯などを近づけて配置し、ひとつの光のまとまりとして見せることがあります。
必要な場所の明るさも確保しやすくなりますし、天井を見上げたときにも、照明の位置が整理されて見えると思います。
もちろん、部屋の大きさや天井の形、照らしたい場所によって配置は変わりますので、単純に「何センチ間隔」と決めるものでもありません。
照明器具より先に、照らす場所を考える
照明計画をするとき、最初から「ここにダウンライトを何個」と考えてしまうと、器具を配置することが目的になってしまいます。
ダイニングなのか、ソファまわりなのか、それとも壁や飾り物なのか。
まず、そこでどのように過ごし、何を見せたいのかを考えることが大切です。
そのうえで、ダウンライトがよいのか、ペンダントや間接照明がよいのかを選んでいきます。
ダウンライトはとても便利な照明だからこそ、数ではなく「どこに、何のために付けるか」を大切にしたいと思っています。
■まとめ
照明は、天井を明るくするために付けるものではなく、暮らしの中で必要な場所に光を届けるものだと思います。ダウンライトも配置を少し工夫するだけで、天井の見え方や夜の空間の印象が変わります。次回は、ダイニング照明について書いてみたいと思います。
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照明の話② 明るく感じる部屋は壁が明るい
昨日は、部屋の中央にシーリングライトを一つ付けて、部屋全体を明るくする照明について書きました。
今日はその続きとして、では住宅ではどこを照らすと、明るく心地よく感じられるのか。私が照明計画で大切にしている「壁を照らす」という考え方についてお話ししたいと思います。
■人は「光」よりも、照らされた面を見ている
部屋を明るくしようとすると、つい照明器具の数や明るさばかりを考えてしまいます。
でも実際に私たちが生活しているとき、ずっと照明器具を見ているわけではありません。目に入っているのは、壁や家具、床など、光を受けた面です。
その中でも、目の高さにある壁面が明るく見えると、部屋全体も明るく感じやすくなります。
そのため私は、ダウンライトや間接照明、場合によってはブラケット照明などを使って、壁に光が届くことを意識して照明計画をしています。
ただ明るい照明を付けるのではなく、「どこを明るく見せるか」を考えるということですね。
■部屋中を均一に明るくする必要はありません
住宅では、部屋の隅々まで同じ明るさにする必要はないと考えています。
ダウンライトを天井一面に均等に並べれば、確かにどこも明るくなります。ただ、それでは事務所のような均一な明るさになりやすく、夜の住宅としては少し落ち着きに欠けることもあります。
例えば、ソファまわりやダイニング、飾りたい壁など、必要なところにはきちんと光を届ける。
反対に、それほど見せる必要のないところは少し暗くても構いません。
明るいところと暗いところがあることで、かえって光がきれいに見えて、空間にも奥行きが生まれてきます。
■「あえて暗い場所」を残すことも照明計画
夜の住宅では、少し陰影があるくらいのほうが、気持ちが落ち着く空間になることがあります。
ですから照明計画では、すべての照明を一つのスイッチで点けるのではなく、必要に応じて点け分けられるようにしておくことも大切です。
食事をするとき、くつろぐとき、テレビを見るとき。それぞれ同じ明るさである必要はありません。
暮らし方に合わせて光を減らしたり、必要なところだけを点灯したりできると、夜の室内の表情も変わります。
照明計画というと「どこに器具を付けるか」と考えがちですが、「どこを照らし、どこをあえて暗くするか」まで考えることが、心地よい住宅の照明につながると思っています。
■まとめ
住宅の照明は、部屋全体を明るくすることが目的ではなく、暮らす人の目に入る場所を心地よく見せることが大切だと思います。次回は、住宅でもよく使う「ダウンライト」の配置について、私なりの考え方を書いてみたいと思います。
照明計画を含め、家づくりについて気になることがございましたら、公式LINEからお気軽にご相談ください。
明るいのに、なぜか味気ない部屋の照明
昨日は「照明のりさん」のお話をご紹介しましたので、今日から何回かに分けて、住宅の照明について書いてみたいと思います。まずは、昔からよくある「部屋の中央にシーリングライトを一つ」という照明について考えてみます。
■明るければ、それで良いのでしょうか
住宅で一番よく見かける照明といえば、部屋の中央に丸いシーリングライトを一つ付ける形ではないでしょうか。
(写真は生成AIで作ったものです)
もちろん、照明器具そのものを明るいものにすれば、部屋として必要な明るさは確保できます。
ただ、実際にそこで過ごしてみると、十分明るいはずなのに、どこか味気なく感じることがあります。
これは「明るさが足りない」というよりも、光の見え方に原因がある場合があります。
■人は床だけを見て暮らしているわけではありません
天井の中央から一灯で照らすと、照明の真下や床面は比較的明るくなります。
一方で、器具の配光や部屋の仕上げにもよりますが、壁面には光が届きにくく、周囲が暗く見えることがあります。
人は部屋の中で、床だけを見て生活しているわけではありません。
壁や家具、カーテンなど、視界に入ってくる面の明るさによっても、空間全体の明るさや心地よさを感じています。
■照明は、空間そのものをつくるもの
私は、照明計画では単純に「何畳だから何ルーメン必要」という考え方だけでは足りないと思っています。
壁をやわらかく照らしたり、必要な場所に光を置いたりすることで、同じ部屋でもずいぶん印象が変わります。
明るさを増やすというより、「どこを照らすか」を考えることが大切ですね。
住宅の照明は、夜の暮らし方や空間の落ち着きまで左右する、家づくりの大切な一部分だと思います。
■まとめ
これから数回に分けて、ダウンライトや間接照明、壁を照らす考え方など、住宅だからこそ大切にしたい照明について、できるだけ分かりやすく書いてみたいと思います。
照明も含めた住まいづくりについてご相談がありましたら、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。








