昼と夜で変わる、壁紙の表情
今日は、同じ壁紙でも「昼」と「夜」で印象が変わるお話です。
今回ご紹介するのは、吹き抜けに面した2階ホールの一角です。

写真のとおり、昼間は窓からの自然光が入り、白い壁紙はやわらかく、少し明るめのトーンに見えます。
壁の質感も素直に感じられ、清々しい雰囲気になりますね。
一方で、夜になると照明の光に切り替わります。

照明は光源の種類や位置によって、影の出方や壁の凹凸の見え方が変わりますので、同じ壁紙でも、少し落ち着いた色味に感じられます。
この空間では、間接照明やダウンライトで柔らかい光をつくっているため、夜はより “くつろぎ感” のある印象に切り替わります。
昼と夜で、同じ壁紙でも雰囲気が変わるのは、内装仕上げの面白いところですね。
家づくりの際には、カタログやサンプルだけでなく、
「光の当たり方」「時間帯による見え方」までイメージしておくと、仕上がりにより満足いただけるかと思います。
家は光で表情を変えるもの。だからこそ、光の計画はとても大切です。
樹種が違っても、違和感のない空間づくり
昨日は、床材と造作材の樹種をそろえるというお話をしましたが、実際には費用面や材料の供給状況によって、同じ樹種で統一できない場合もあります。
その際にも、できる限り違和感のない組み合わせになるように工夫をしています。
こちらのお宅は、床材がオークなのに対し、カウンター材はタモを使用しています。
当時はオーク材が品薄な時期で、価格も品質面でもおすすめしにくいというメーカーからの相談があり、代替としてタモ材を採用したものです。
タモは、オークに比べると少しおとなしい表情ですが、木目が似ているため相性のよい樹種です。
ただ、透明の塗料をそのまま塗ると、色味の違いが際立ってしまいますので、写真のカウンターや棚は、オークに馴染むように少しだけ着色を加えています。
この色合わせは細かな作業ではありますが、自社で塗装を行うことで、納得がいくまで何度も調整しながら仕上げています。
そうしたひと手間が、空間全体として自然でまとまりのある印象にしてくれます。
その小さな工夫が、暮らしの中で“なんとなく心地よい”につながっていくのだと思います。
樹種と色をそろえると、統一感が生まれます
今日は、コーディネートの中でも 造作材(カウンターや棚、枠など)と床材の樹種や色 についてお話ししたいと思います。
昨日は建具の色柄選びについて触れましたが、その前段階として、この造作材と床材の選び方がとても大切になります。
基本的には、床材と造作材を同じ樹種で揃えることで、自然とまとまりが生まれます。
ただ、樹種によってはかなり高額なものもありますので、すべてを統一するのが難しい場合もあります。
そのような時は、違和感が出にくい樹種の組み合わせを選んでいくことになります。

こちらのリビングは、床も造作材も パイン材 で統一されていますので、やわらかく、素直にまとまった雰囲気になっています。
一方、次のリビングでは床にウォルナット柄を採用しており、全体として落ち着いた濃い色合いとなっています。

建具も床と同じウォルナット系の色で揃えることで、空間全体に統一感が生まれています。

さらに、カウンターや棚の造作材もウォルナット色にすることで、細部まで一体感のある仕上がりになっています。
家づくりでは、完成した時の全体イメージを常に頭の中に描きながら、素材や色を一つひとつ選んでいくことが大切です。
小さなパーツでも、積み重なって空間の印象をつくりますので、丁寧にコーディネートしていきたいところです。
空間の表情をつくる建具選び
今日は、越前市の現場にて、お客様とコーディネーターさんを交えて、コーディネートの打合せを行いました。
先日、床材が決まりましたので、今回は建具(室内ドアなど)の面材の色について検討しました。
建具は、ひとつの色で統一する方法もありますが、場所によって色を変えることで、空間に変化やリズムをつけることもできます。
また、建具と建具枠は同じ色にまとめがちですが、当社ではあえて、枠をホワイトやグレーにして壁と馴染ませることもあります。
そうすることで、建具そのものの存在感を調整できるからです。
たとえば、
- 建具を壁と同化させて、すっきりと見せる方法
「建具の存在を抑えることで、壁面としての連続性を確保しています。」
- 反対に、建具の木目をアクセントとして生かす方法
「建具をアクセントにすることで、開口部が心地よいリズムになります。」
というように、「目立たせないか」「あえて見せるか」で空間の印象は大きく変わります。
スマートでシンプルな雰囲気にしたいか、木の温かみを引き立てたいか。
今日は、どちらの方向性がよりお好みに近いかを丁寧にお話しさせていただきました。
一度で決めきるのではなく、考える時間も大切です。
次回までゆっくりとイメージを深めていただきながら、全体のバランスを整えていきたいと思います。
暮らしに合った建具選びを、ひとつずつご一緒に。
メンテナンスで気づく、シンプルな設備の大切さ
今日は、午後から勝山市のお客様宅へメンテナンス訪問に伺いました。
洗面カウンターのシャワーホース付き水栓から水漏れがあるとのことで、状況を確認させていただきました。
見てみると、シャワーホースのたるんだ部分が、受け水用のボックスから外れていました。そこで、ボックスの位置を調整し、ホースの出し入れをしても外れないように改善しました。

しかし、水を出してみると、ホースの伝い水ではなく、ホース自体から水漏れがあることが分かりました。
このジャバラホースは、長年使用しているうちに小さな穴が開くこともあります。これまでも何度か交換の経験がある部分です。
お客様に部品交換が必要であることをお伝えし、事務所に戻ってメーカーを調べたところ、14年前の製品で、残念ながら部品単体での供給は終了していました。
ただ、ほぼ同等品の後継モデルが見つかりましたので、そちらを手配し、交換させていただくことにいたしました。
代替品が見つかって本当に良かったです。
やはり、あまり特殊なデザインや機構の水栓を選んでしまうと、後々交換が難しくなることもあります。その点、シンプルな形状のものを選んでおくと安心ですね。
家というのは、築10年を過ぎるころから、少しずつメンテナンスが必要になってきます。
そんなとき、気軽にご連絡をいただき、スムーズに対応できるよう、これからも心がけていきたいと思います。
90歳の母に贈った癒しのハムスター
今日は文化の日でお休みだったので、遊びに来ていた孫を連れて、石川県の実家に行ってきました。
母が90歳の誕生日を迎え、病気もせず元気に過ごしてくれているので、何かお祝いをしたいなと思い、プレゼントを考えました。
長年一緒に暮らしていた猫がいなくなって、少し寂しいだろうと思いまして、今回は小動物をプレゼントすることにしました。
母はこれまでにもいろいろな動物を飼ってきた経験があり、きっと家族のようにかわいがってくれると思いますし、世話をする相手がいることで、日々の楽しみも増えるだろうと思ったのです。

選んだのは「ゴールデンハムスター(ノーマル)」という種類の子です。
昨晩、ペットショップで連れてきたのですが、夜行性らしく、夜は元気いっぱいに遊んでいました。
昼間はほとんど寝ていますが、手がかからず、見ているだけでも癒されます。
私も昨晩はしばらく眺めていましたが、本当にかわいくて、見ていて飽きません。
一晩しか我が家にいなかったのに、実家に連れて行くのが少し寂しいくらいでした。
でも、これからは「ハムスターに会いに行く」という口実で、また実家に顔を出せるのもいいかなと思います。
家族やペットと過ごす時間も、心を整える大切な“暮らしのデザイン”ですね。
手ぶらで出入りできる!後付け顔認証ロックの導入体験
今日は、モデルルームに取り付けた「顔認証施解錠システム」をご紹介したいと思います。
当社のモデルルームの玄関ドアは、もともと最近主流のスマートロックシステムではなく、シンプルなハンドルレバーとシリンダー錠の組み合わせを採用していました。
これは、デザインをシンプルにまとめたかったことと、コストを抑えるための選択でしたが、やはり頻繁に出入りする中で、鍵の開け閉めの手間は感じていました。
そこで今回、Amazonプライムセールの際に見つけた「SwitchBotロックUltra」と「顔認証パッド8F」を組み合わせて導入してみました。

室内側のサムターン部分にロックUltraを取り付けるだけで、スマホから施解錠が可能になります。
さらに外部に顔認証パッドを設置すると、顔認証だけで解錠できるようになります。
施錠は、設定で「ドアが閉まってから何秒後に自動で施錠」というように登録でき、鍵をかけ忘れる心配もありません。
また、施解錠の状態はスマホに通知されるため、外出先からでも確認できます。
おかげで、モデルルームへの出入りが手ぶらでスムーズにできるようになりました。
ちなみに、YKKの玄関ドアで比較すると、手動錠と顔認証キーの差額は定価で約20万円ほどありますが、今回のSwitchBotのシステムは、Amazonプライム期間中の購入で約2万6千円でした。
将来、もし故障したとしても、純正の修理より後付け交換の方がコストを抑えられる可能性もあります。
現在、玄関ドアの主流は車のキーのようなポケットキー方式ですが、場合によってはこうした「後付けスマートロック」という選択肢も十分にありそうです。
夢をかたちに――初プラン提出の日に想うこと
今日は、お客様との打合せで、プランの1回目のご提案を行いました。
最初のプラン提出は、いつも少しドキドキするものですが、良いところをしっかりと認めていただけて、ホッといたしました。
さらに新たなご要望を伺い、次のプランに反映していくことになりました。
こうして意見を交わしながら一緒に形にしていく過程こそが、お客様にとっても納得のいく家づくりに欠かせない時間だと思います。
私にとっても、そのやり取りが次のアイデアを生む大切な時間であり、大きなやりがいにつながっています。
家づくりは本当に夢のある仕事です。
お客様と同じ目線で夢を追いかけ、その想いをかたちにしていくことができる――これほど素晴らしい仕事はないと感じます。
もちろん、実際の現場では大変なことも多いですが、その苦労をはるかに上回る喜びがあります。
家は完成して形に残るものですから、決して手を抜くことなく、最後まで徹底して良いものに仕上げたいと思います。
本当に、心からの想いが、かたちとなって実現していくのだと感じる一日でした。
見えないところの品質が家を守る ― 気密施工の大切さ
今日は、住宅の気密工事について少しお話ししたいと思います。
気密工事は、家の性能に直結する大切な工程です。
外気が隙間から侵入すると、寒さや結露の原因になるだけでなく、虫や花粉・粉塵の侵入、そして断熱性能の低下にもつながります。
結果として、ヒートショックのリスクも高まってしまいます。
どんなに性能の良い断熱材を使っても、気密が確保されていなければ、暖かい家にはなりません。
断熱と気密はセットで考えることがとても重要です。
また、快適な空気環境を保つためには、計画換気システムの働きも欠かせません。
この換気が正しく機能するためにも、気密施工がしっかり行われていることが前提になります。
換気システムについては、また改めてご紹介したいと思います。
当社の採用している「FPの家」では、工場生産による安定した品質を持つ独立気泡ウレタン断熱パネルを使用しています。
使用されているウレタンは、業界トップクラスの断熱性能を誇るHFO(ハイドロオレフィン)発泡剤を採用。
詳しくは「FPの家」公式サイトでも紹介されています。
現場発泡の断熱材は、施工環境によって品質のばらつきが出たり、経年劣化で隙間が生じることがあります。
一方、FPパネルは経年劣化が少なく、リフォームで解体した現場でも再使用できたという事例もあるほどです。
その性能の確かさから、「無結露50年保証」が付いています。まさに自信の証です。
さらに当社では、このFPパネルと組み合わせる構造材として、構造用集成材+金物工法を標準仕様としています。
無垢材は経年で7mmほど縮むケースもあり、気密性の低下につながることがありますが、
集成材は乾燥材を貼り合わせたもので、収縮がほとんどなく、強度も高いのが特長です。
気密施工では、FPパネルと集成材の取り合い部分をブチルテープで隙間なく埋めていきます。

こうして、ひとつひとつの接合部を丁寧に仕上げながら、確実な気密を実現していきます。
当社では、中間と完成の2回の気密測定を実施し、
工事途中での確認と、お引渡し時の気密状態を数値でご報告いたします。
お客様に安心していただけるよう、見えない部分の性能にもこだわっています。
一生に一度の家づくりを、納得いくまで
今日は、午後から現場にてお客様と打ち合わせを行いました。
現在の進捗状況をご覧いただきながら、床材と階段材の発注前の最終確認をしました。
材料についてはこれまでも打ち合わせを重ねてきましたが、やはり実際の現場で見ていただくと、よりイメージが湧きやすく、納得感があります。
当社の打ち合わせは、設計中・工事前・工事中と、何度も繰り返し行います。
その中で変更が出ることもありますが、それは当然のこととして柔軟に対応しています。
初めて家づくりをされるお客様にとって、事務所の打ち合わせだけで図面やカタログを見て、すべてを頭の中で想像して決めるのは難しいものです。
だからこそ、当社ではできる限り現場での打ち合わせを大切にしています。
実際にその空間に立って感じていただくことが、もっとも確かな判断につながると考えています。
時間も手間もかかることではありますが、一生に一度の家づくりです。
お客様にも私たちにも悔いのないよう、丁寧に進めていきたいと思います。







