構造も意匠も、きれいにまとまる気持ちよさ
今日は朝から、構造図をまとめる予定で作業を始めました。
ある程度まとまったものを出力して確認してみると、修正したほうがよい部分が見つかったり、「やはり、こちらの考え方のほうがよいのではないか」と思うところが出てきたりします。
そこで、構造計算の設定をもう一度見直し、再び計算ソフトに向かい合うことになりました。
条件を変えては計算し、結果を確認して、また修正する。その作業を何度も繰り返しながら、ようやく納得できる最終的な答えに近づけていきました。
普段行っている意匠設計は、間取りや空間、外観などをイメージしながら、発想を広げていく仕事です。
それに比べると構造計算は、数字や条件を一つひとつ確認していく作業が多く、正直なところ「なかなか面倒だな」と感じることもあります。
ただ、構造計算を行う目的は、建物の安全性を確保することだけではありません。
必要以上に材料を増やすのではなく、無駄を抑えながら、合理的で経済的な構造をつくることも大切です。
そう考えると、ただ計算に追われているのではなく、その建物にとって最も正しい方向性を探しているのだと思えるようになりました。
意匠設計も構造設計も、考え方や作業の進め方は違います。
それでも、余計なものがなくなり、全体がスマートにまとまったときの気持ちよさは、どちらも同じです。
当社がつくる建物は、比較的、柱や壁の配置が整った、構造的にもきれいな建物が多いと思っています。
それは、見た目だけを整えるのではなく、間取り、構造、施工性まで含めて、無理なく素直にまとめたいという設計のポリシーが、自然と表れているのかもしれません。
構造は、完成すると見えなくなる部分がほとんどです。
しかし、建物を長く安全に支え続ける、大切な骨格です。
今日も何度も計算を繰り返しましたが、最後にきれいな答えへとまとまっていくと、やはり設計の仕事ならではの充実感を感じます。
アートのように佇む小さなキッチン
今日は、2階リビングのある二世帯住宅で設けた、サブキッチンの事例をご紹介します。
キッチンという機能を持ちながら、空間の中ではまるでオブジェのように見える、少し特別な設計となりました。
■暮らしに合わせた、もうひとつのキッチン
二世帯住宅の場合、1階と2階で暮らしのリズムが少し違うことがあります。
そんな時に、2階にも小さなキッチンがあると、お茶を淹れたり、簡単な食事を用意したりするのにとても便利です。
今回のお宅では、2階リビングに合わせてサブキッチンを設けました。
ただ設備を置くのではなく、空間全体の雰囲気に合うように、見え方まで大切に考えたものです。
■オブジェのように見せる工夫
こちらのキッチンは、ステンレスの天板と、モザイクタイルを組み合わせた印象的なデザインになっています。(デザイン自体はトーヨーキッチンのモチーフです)
正面から見ると、キッチンというよりも、ひとつのアート作品のようにも見えます。
お施主様がデザインに強いこだわりをお持ちでしたので、その想いをどう形にするか、こちらもかなり考えさせていただきました。
住宅の中にこうした個性があると、暮らしの場でありながら、毎日少し気持ちが上がる空間になるように思います。
■設計力を試される家づくり
このお宅は、建物全体もとても個性的で、まさにアートのような住まいでした。
一般的な納まりだけではなく、どう見せるか、どう成り立たせるかを一つひとつ検討しながら進めた記憶があります。
最近は、こうした尖ったデザインのご要望をいただく機会も少し減りましたが、やはり設計者としては心が動く仕事でもあります。
お客様の想いに応えながら、暮らしやすさと美しさを両立させることは、家づくりの大きなやりがいだと感じます。
家は、ただ便利であればよいというものでもなく、そこに住む方の感性や楽しみも大切にしたいものです。
またいつか、このような個性ある住まいづくりにも挑戦してみたいと思います。
二世帯住宅や2階リビングのご相談も、公式LINEよりお気軽にお問い合わせください。暮らし方に合わせたご提案をさせていただきます。
2階に庭をつくるという発想
今日は、2階リビングからつながる広いバルコニーのある“The Ark”をご紹介します。現在は息子夫婦の自宅ですが、当初はモデルハウスとしても使っていた建物です。街中の敷地でも、工夫次第で気持ちよく外を楽しめる暮らしができることを、改めて感じさせてくれる住まいです。
■2階につくった、もうひとつの庭
こちらのバルコニーは、16帖ほどの広さがあります。
写真は、家族でバーベキューをしようと準備していた時に撮影したものです。
外物置と収納、そして簡単な流しも備えていますので、ただ外に出るだけの場所ではなく、暮らしの中で使える場所になっています。
人工芝を敷いたのも、2階リビングでも庭のように過ごせたら気持ちがいいだろうな、という思いからでした。
外に出て椅子に座るだけでも、少し気分が変わります。
家の中にいながら、外の空気を感じられる場所があるというのは、やはり豊かなことだと思います。
■視線を遮りながら、開放感をつくる
このバルコニーは、ただ広くつくっただけではありません。
両サイドは、片流れの屋根がそのまま伸びるような形になっていて、お隣からの視線を自然に遮るように考えています。
正面の腰壁も少し高めにして、道路側や周囲からの視線が入りにくいようにしました。
外にいるのに、あまり人目を気にせず過ごせることは、とても大事なことです。
せっかく庭をつくっても、視線が気になって使わなくなってしまうことがあります。
大きな窓をつくっても、いつもカーテンが閉まっているお宅もよく見かけます。
開放感とプライバシーは、どちらか一方ではなく、両方を考えて設計することが大切だと思います。
■敷地条件から生まれた設計
こちらの土地は、T字路の突き当たりにあたる場所です。
真正面に家が建たないという条件も、この設計の大きなヒントになりました。
街中の敷地では、庭を広く取ることが難しい場合があります。
福井は車社会ですので、駐車スペースも必要になります。
そこで、1階を車庫として使い、2階にリビングとバルコニーを設ける形にしました。
限られた敷地でも、暮らし方を整理していくと、気持ちのよい居場所をつくることはできます。
家づくりは、土地の条件に合わせて、どう不便をなくし、どう楽しさを足していくかだと思います。
“The Ark”では、そのひとつの答えを形にできたのではないかと思っています。
2階リビングというと、少し特別な間取りに感じられるかもしれません。でも、敷地条件や暮らし方によっては、とても自然な選択になることがあります。視線を気にせず、外の空気を楽しめる場所がある住まいは、やはり心地よいものですね。
2階リビングや、視線を気にせず過ごせる住まいづくりにご興味のある方は、公式LINEよりお気軽にご相談ください。









