デザインの課題
先日福井新聞に福井大学の教授の西畑さんという方がコラムを書かれていたのを読んだのですが、「デザインをしないデザイン」ということで、ナガオカ・ケンメイという方の紹介が載っていました。
なんでも、デザイナーは物を生み出すだけではなく、使われ方、捨てられ方にも責任を持つべきという考えで、自らは物を作らず、良いものを長く使ってもらうという発想で店舗を造っておられるようです。良い商品をリサイクルもして再販するそうです。
「D&DEPARTMENT」というお店で、ネットでも見れました。
懐かしい家電製品があったり、業務用の収納なんかも売られていておもしろいですよ。
デザインというと「新しいもの」という発送が出がちですが、むしろよいデザインのものを作って、スタンダードに長く使いこなすほうが、世の中の無駄を省ける気がいたします。
建築をやっておりますと、次々とカタログが変わって、製品が新しくなっていきます。
どんどん使いやすく進歩するのは良いことですけれど、次々と新しいものがまた古くなってしまいます。もったいないことも出てきますね。
本当は、例えばドアなどがメーカー共通で寸法や枠の納まりを決めていれば、大工さんも付けやすいし、どのメーカーから買っても良いし、メンテナンスも簡単になります。
家電品なんかも、冷蔵庫でも洗濯機でもサイズを決めたらどうかと思います。そうすれば買い替えもサイズの問題が出ませんし、ぴったり納まる寸法で、建築が計画できます。
そういったことが、いろんな面でコストや果てはエネルギー削減にもつななる気がしますね。
デザインの課題というのは、そんなところにもあるんじゃないかと思います。