美に対する方向性
仕事がらでもありますが、車で走っていても建物に目が行きます。
いいと思う建物はなにがいいかというと、その場所にふさわしい形で建っているものが
良いと感じますね。なんとなく安心するような。
常に意味があってその形であるという事でなければ、その存在すら逆に不快なものになってしまいます。
建物を美しく作る責任というものが実はあると思っています。
これは建築に携わる人間だけでなく、建て主の責任でもあります。
たしか北欧のほうの学校の教科書では、景観に対してどうすると美しい街並みになるかを教えているとかで、これは建築の専門の教科ではなかったように思います。
外国では常識として教えられるのかもしれませんが、日本では美術の授業があっても、そういう具体的に生活に即した形では教えられません。
日本人はもともと美意識の高い国民性があるのに、それが戦後の高度成長期時代に置き忘れられたみたいですね。
国土交通省の来年度の重点事業はエコ・木造・耐震だそうです。
ダメとは言いませんが、相変わらずつまらない内容です。
もっと文化的な考えを打ち出した政策ができないものかと思います。
日本の建物をもっと美しくしていきましょうというような・・・。
無理にお金を使わなくていいじゃないですか。言葉だけでも。
税金のバラマキは結局、自分たちに帰ってきますから意味が無いです。
良い方向性を示していくことが、大事な仕事なんですからね。
美意識の誤った方向・・・ 何々風・・
南欧風・・ 町屋風・・ 古民家風・・
・・・風じゃなくて そのものにしてください!!
自信を持って本物を作っていますといってほしいです
(笑)
たしかにいろんな・・・風がありますが、それぞれに美しければいいのですが、ちょっと・・・?というのが多いですね。
きちんとコーディネートのセオリーを守らないと、美しさにに欠けてしまいますものね。