階段を隠して整えた玄関空間

今日は春分の日。気候も穏やかで、ようやく春のやさしい空気を感じる一日でした。そんな今日ご紹介したいのは、“GROW”のエントランス吹き抜けです。家に入って最初に目にする場所だからこそ、見た目の美しさだけでなく、明るさや心地よさまで丁寧に整えたいと考えました。

正面のニッチが視線を受け止める、吹き抜け玄関。
玄関正面をどう見せるか

今回の“GROW”は、エントランス正面に階段が来る間取りでした。
ただ、お施主様からは最初に「玄関から階段が見えにくいほうがよい」というご希望をいただいていました。そこで階段そのものを正面から隠しつつ、視線が自然に向かうアイキャッチとして、正面の壁にニッチを設けるデザインをご提案しました。
玄関に入った瞬間の印象が整うことで、落ち着きのある迎え方ができる空間になったと思います。

階段を隠しながら、光とつながる上部空間。

玄関から隠した階段
閉じすぎず、明るさはしっかり確保する

階段を隠すと、どうしても空間が閉じた印象になりやすくなります。
そのため今回は、エントランスに吹き抜けを設けて、階段まわりとひとつながりの空間としてまとめました。北側で、側面に大きな窓を取りにくい条件ではありましたが、上部から光を取り込むことで、玄関全体がやわらかく明るく感じられます。
単に隠すのではなく、明るさや抜け感まで含めて考えることが大切だと、あらためて感じます。

シーリングファンが空気をめぐらせる2階ホール。

エアコンによる空調を考慮した2階ホール
吹き抜けは、見た目だけでなく機能にもつながる

吹き抜けというと、まず開放感を思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど、“FPの家”のような高気密高断熱の住まいでは、空気の流れを整えるうえでも大切な役割を持ってくれます。今回は2階ホールのエアコンの空気をうまく循環させるために、吹き抜け上部にシーリングファンを設けました。
見た目の気持ちよさと、暮らしの快適さの両方につながるように考えた、この家らしい工夫のひとつです。

玄関は、家の第一印象を決める大切な場所です。見た目を整えるだけでなく、光や空気の流れまで含めて考えることで、毎日の「ただいま」が少し気持ちよくなる空間になるのだと思います。

ライフ・コア デザインオフィスの家づくりにご興味のある方は、ぜひ公式LINEからお気軽にご相談ください。間取りやデザインの工夫も、実例を交えて丁寧にご案内いたします。

回遊動線のメリットと、見落としがちな3つの注意点

回遊動線は、暮らしをスムーズにしてくれる反面、つくり方を間違えると「遠回り」や「収納不足」を招くこともあります。共働きのご夫婦が試行錯誤して整えた“究極の動線”を題材に、メリットと注意点を正直にまとめます。

※写真は動線のイメージを伝えるための当社施工事例「Wing」です。


エントランスからSCL→WICの流れとパントリー→キッチンの流れ

SCL→WIC→ユーティリティー→洗面→LDK

【シューズクローク→ウォークインクローゼット→ユーティリティー→家族用洗面】

1)メリット:共働きの「時間」を生む回遊動線

回遊動線の良さは、家の中の移動が“迷わず短く”なることだと思います。写真のお宅では、玄関からシューズクロークを通って家族のウォークインクローゼット→ユーティリティー/家族の洗面→LDKへ入れるルートを整え、もう一方は、買い物袋を持ったままスムーズにキッチン側へ運べるようにしています。
帰ってすぐ着替えがしたいという流れと、重い買い物袋をキッチン近くに運ぶ流れと2方に分けたものです。

玄関→パントリー→LDKへ。買い物袋を持ったまま片付けまでが短い回遊動線。

【買い物袋を持ったまま片付けまでが短い回遊動線。】


2)落とし穴:便利さの代わりに起きやすいこと

一方で、回遊動線は「通れる場所が増える」ぶん、開口(出入口)を増やしてしまい、収納スペースを減らしてしまうケースも見てきました。
また、通路が増えると面積コストが上がりやすく、同じ予算でも居室や収納を圧迫する可能性があります。
さらに“回れる”ことが、生活上は遠回りルートになってしまうこともあります。毎日使う動線ほど、短さと分かりやすさが大切です。


3)設計での解決:回遊は「使い分け」と「扉位置」で決まる

この落とし穴を避けるコツは、回遊を「何のために作るか」を絞り、使う場面をはっきりさせることです。今回のお宅は「買い物を早く片付ける回遊」と「洗濯を1カ所で完結する回遊」を目的別に整理し、生活のストレスが出にくい形に整えました。
収納は、回遊の途中でも“必ず通る場所”へ。ここがズレると片付けが続かず、動線が活きません。
そして扉の位置。来客が使う洗面は使いやすくしつつ、奥の洗濯・収納側は直接見えないように、視線の切り替えをつくります。回遊は、便利さとプライバシーのバランスが大事だと感じます。

洗濯流しを家事の拠点に。洗う・干す・しまうが止まらない動線の考え方。

【洗濯流しを家事の拠点に。洗う・干す・しまうが止まらない動線の考え方。】

来客動線と家族動線を分けて、プライバシーも自然に守る配置。【来客が使いやすい洗面と、家族の動線を分けてプライバシーも守る配置。】



回遊動線は「作れば便利」ではなく、目的を絞って整えるほど、共働きの毎日にしっかり効いてきます。3月の完成見学会のお宅も、その試行錯誤が形になった実例です。図面では分かりにくい距離感を、ぜひ現地で歩いて確かめてみてください。



見学会のご予約は公式LINEからお願いいたします。ご希望日時をメッセージでお送りください(「回遊動線を体感したい」と一言添えていただくとご案内がスムーズです)。

30坪でも広く暮らす。抜けと光のつくり方

「30坪だと手狭になりそう…」そんな不安を、いい意味で裏切ってくれるお宅があります。19畳のLDKなのに、視線と光が素直に伸びて、数字以上の広がりを感じる空間。今回は、ストリップ階段や吹き抜け、照明計画の工夫を写真と一緒にご紹介します。

19畳とは思えない“抜け”のあるLDKと吹き抜け。

1)“床を止めない”だけで、空間は伸びる

階段は踏板だけが見えるストリップ階段にして、視線の抜けを確保しました。
壁で囲わない分、奥まで見通せて、LDKの体感がぐっと広がります。
さらに、廊下や洗面スペースも「別室」にせず、つながりとして取り込む考え方に。
面積を足すのではなく、境界をやわらげることで、暮らしの動きも自然になります。

ストリップ階段が、視線と空間のつながりをつくります。

2)7.5畳の吹き抜けが、19畳を“もう一段”広くする

リビング上部には7.5畳の吹き抜けを設け、縦方向の余白をつくりました。
天井が高いだけでなく、上に“空”がある感覚が、数字以上の開放感につながります。
そして今回のポイントは、将来南側に建物が建つ可能性も見据えたこと。
ハイサイドライト(高い位置の窓)から光を入れることで、周辺環境が変わっても明るさを確保しやすくしています。

多灯づかいの照明で、夜の居心地がぐっと整いました。

3)夜の見え方は、照明で品よく整う

照明は「明るくする」だけでなく、居心地を整える道具だと感じます。
必要な場所に必要な光を置く“多灯づかい”で、壁や天井にやわらかな陰影が生まれました。
吹き抜けの高さ感、階段のライン、ダイニングの落ち着きが、それぞれ引き立ちます。
夜にこそ、この家の空間の良さが静かに伝わってくる…そんな印象の一枚になりました。


30坪という条件は同じでも、広く感じる家には共通点があります。視線の抜け、縦の余白、光の入れ方、そして夜の整え方。数字を追うのではなく、暮らしの心地よさを丁寧に積み上げることが大切だと、あらためて感じました。


間取りの広さに不安がある方も、写真を見ながら一緒に整理できますので、公式LINEから「30坪の広く見せる工夫」と一言送ってください。

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株式会社ライフ・コア デザインオフィス
〒918-8201
福井県福井市南四ツ居町1-121
TEL. 0776-54-5152

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