夜のリビングを決める、TV壁面
モデルルーム“DUNE”の夜の一枚です。テレビボードまわりは家の「顔」になりやすい場所。だからこそ、光の当て方と収納の考え方で、暮らしの気分が変わります。写真の空気感を手がかりに、真似しやすいポイントをまとめます。
【1】全てを明るくしすぎないが鍵
夜のリビングは、明るさよりも落ち着きが大切だと感じます。
この写真では、天井際の間接照明(壁を照らす光)が主役になっています。
光源が直接見えないので、目にやさしく、空間がすっと整います。
テレビの背面まで光が回り込み、浮いて見える感じがいいですね。
照明計画は「器具を選ぶ」より「どこを照らすか」を先に考えると失敗しにくいです。
昼の採光と違って、夜は光の線一本で印象が決まるので、設計の腕の見せどころでもあります。
DUNEでは、その“線”をきれいに見せるために、壁と天井の納まりまで丁寧に整えました。
【2】テレビボードは「隠す」と「飾る」の両立
テレビまわりは、配線機器や小物が増えやすい場所です。
だから造作(現場に合わせて作る家具)で、配線や機器をできるだけ表に出さず、すっきり見せる工夫を入れています。
写真のように、横に伸びる低いボードは、視線を落ち着かせてくれます。
前面の横格子は、表情をつくりながら、重たく見えないのが良いところです。
そして、天板の上に季節の枝ものや小物を少し飾れるだけで、生活に潤いが生まれます。
テレビは「ただの黒い箱」になりがちですが、周辺を整えると、暮らしの背景として気持ちよく馴染んできます。
こうしたバランスは、緻密な設計と、現場の大工さんや家具職人さんの手仕事があってこそ成り立ちます。
【3】“かっこよさ”は、性能と静けさが支える
夜に気持ちよく過ごせる家は、見た目だけでは作れません。
外が寒い日でも室内の温度差が少ないこと、音が入りにくいことが、落ち着きにつながります。
DUNEのような空間は、静かで、空気が安定していると本当に心地いい。
高気密高断熱は、派手さはありませんが、夜の時間を上質にしてくれる土台だと思います。
照明や家具がきれいに見えるのも、結露や冷えのストレスが少ないからこそ。
見学に来られた方には、デザインだけでなく「夜の体感」も確かめていただきたいです。
家づくりは一度きりになりやすいので、私たちが実例で学びを共有して、地域の住まいの質を少しずつ上げていけたらと考えています。
テレビボードまわりは、照明と収納で“暮らしの景色”が決まります。DUNEの夜の空気感、ぜひ現地で体感してください。福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
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階段吹抜が“家の表情”をつくる
今日は、階段吹抜の事例をご紹介します。階段は「上がるための通路」になりがちですが、光の入り方や壁の色、抜け感の作り方で、住まいの印象を決める“シンボル空間”にもなります。写真を見ながらポイントをまとめます。
階段は“通路”から“見せ場”へ
階段は毎日必ず使う場所なので、自然と目に入る回数が多い空間です。
だからこそ、少し丁寧に設計すると家全体の雰囲気が引き締まります。
今回の事例は、2回曲がって上がる階段に吹抜を重ねた構成です。
上へ導かれる動きが生まれて、写真でも奥行きが気持ちよく出ています。
夜は照明が壁をなめるように当たり、壁紙の色がきれいに見えてきます。
「明るいか暗いか」だけでなく、光の当て方で空間の品が変わります。
階段を“家の顔”として考えると、住まいづくりが一段楽しくなります。
抜け感のつくり方は「壁の工夫」
階段まわりは、壁で囲うほど安心感は増えますが、閉鎖感も出やすいところです。
そこで今回は、あえて一部に抜け感のある“見通せる壁”を設けています。
視線が抜けるだけで、同じ面積でも広く感じられるのが面白いところです。
また、光が回りやすくなるので、昼も夜も空間が重たくなりにくいです。
この壁が、ちょうど飾り棚のような役割も持ってくれます。
小物や花を少し置くだけで、階段を上る時間に季節感が生まれます。
「飾る場所が決まっている家」は、暮らしが整いやすいと感じます。
ハイサイドライトで、吹抜が生きる
日中は、ハイサイドライト(高い位置の窓)から光が降り注ぎます。
直射ではなく、やわらかい明るさが壁に広がるので陰影がきれいです。
吹抜は“光をつなぐ装置”として考えると、価値が分かりやすくなります。
一方で、吹抜は寒さが心配という声もありますので、性能面の配慮も大切です。
断熱や気密(すき間の少なさ)をきちんと確保し、換気計画も合わせて整えると安心です。
見た目だけでなく、住み心地とセットで成立するのが良い吹抜だと思います。
階段が開かれた場所にあることで、家全体の空気感まで整っていきます。
階段吹抜は、光・壁・抜け感のバランスで、暮らしの気分まで変わる場所になります。ご計画の際は「見せ方」と「心地よさ」を一緒に考えてみてください。福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
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割り付けで決まる、格子の美しさ
越前市の現場で、寝室のベッドヘッド部分に格子の腰壁をつくっています。一本ずつ等間隔で並ぶ格子は、見た目以上に段取りと精度が必要です。今日は、大工さんの細かな手仕事と、その考え方をご紹介します。
1)“格子”は、下地づくりで決まります
写真は、腰壁の制作途中の様子です。
先に天板を納め、下地にはシナ合板を貼って面を整えます。
そのうえで、細い格子材(雑巾摺材=造作でよく使う細い見切り材)を等間隔に取り付けます。
この「等間隔」が、言うほど簡単ではありません。
一本でもわずかにズレると、全体が波打って見えてしまいます。
だからこそ、治具(位置をそろえる道具)や基準線を丁寧に取り、手を進めていきます。
現場で見ていると、静かな作業の中に集中力が伝わってきます。
2)コンセント位置も“デザインの一部”として揃える
途中にコンセントやスイッチが入るため、先に施工図を描いて割り出します。
格子の割り付け(並び方)と干渉しない位置に納めるためです。
さらに下地のシナ合板も、途中でどうしても継ぎ目が出ます。
その継ぎ目が、目透かし(すき間を見せるライン)の部分に来ないように貼り始めを決めています。
「見えなくなる下地」ほど、最初の決め方で仕上がりが変わります。
こういうところを当たり前にそろえてくれる職人さんがいるのは、本当に心強いです。
私たちも図面の精度を上げて、現場が迷わないように心がけています。
3)“後から触る場所”を残す、気配りの納まり
腰壁にはテープライトを仕込み、ACアダプターを納める箇所も用意しています。
その部分はメクラプレート(ふた板)で隠しますが、後から開口できるように格子の留め方も工夫しています。
設備は、将来交換が必要になる可能性がゼロではありません。
だから最初から「触れる余地」を残しておくことが、長く安心して暮らすコツだと思います。
今回は巾木(床際の見切り板)を付けず、格子を浮かせる納まりにしています。
床際が軽く見えて、寝室がすっきり整うはずです。
完成した空間で、光がどう回るのか。今からとても楽しみです。
家づくりは、図面だけでは完成しません。現場で一本一本をそろえる手仕事が、空間の心地よさを支えてくれます。福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
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