細長い吹き抜けがつくる、光の道
今日は施工事例「BABEL」から、細長い吹き抜けをご紹介します。上部のスクエアなハイサイドライト(高い位置の窓)と、縦に伸びる窓から入る光が、壁面にやわらかな陰影をつくり、時間の流れまで感じさせてくれる空間です。
1)“細い”からこそ生まれる、端正な光
吹き抜けは大きければ良い、というものでもないと感じます。
BABELはあえて細長く計画し、光を「線」のように取り込みました。
上部のスクエアなハイサイドライトは、空の明るさを室内へ素直に落としてくれます。
壁に広がるグラデーションが、照明をつけない時間帯でも気持ちを整えてくれます。
大きな窓の開放感とは違う、静かな明るさがこの吹き抜けの魅力です。
2)縦の窓と手すりのリズムが、空間を引き締める
縦に伸びる窓は、視線を自然に上へ導き、天井の高さをよりきれいに見せてくれます。
黒い縦格子の手すりも、同じ「縦のリズム」をつくる大切な要素です。
線が揃うと、白い壁面の面がよりすっきり見え、空間が散らかりません。
吹き抜けは“抜け”がある分、デザインが甘いと間延びして見えがちです。
だからこそ、窓の位置や手すりのピッチ(間隔)まで含めて整えるようにしています。
3)細長い建物を、シンプルに心地よくまとめるために
今回のBABELは、建物自体が細長い形だからこそ、吹き抜けを“光と風の通り道”として位置づけました。
上下につながる空間があると、空調の空気も巡りやすく、温度差が出にくい計画が立てやすくなります。
また、視線が縦に抜けることで、実際の面積以上に狭さを感じにくいのも大きな効果です。
採光についても、上からの光を取り込めるため、1階の奥まで明るさを届けやすくなります。
そして階段が連続する間取りにすることで、動線を整理しながら、コンパクトでも窮屈にならない構成にまとめています。
吹き抜けは「広さ」だけでなく、光の入れ方と線の整え方で、空間の品が決まります。BABELの細長い吹き抜けは、その良さを改めて教えてくれました。
細長い敷地やコンパクトな間取りでお悩みの方も、光の取り方と空間のつなげ方で心地よさは大きく変わります。公式LINEから「間取り相談」と送っていただければ、事例を交えてご提案します。
吹抜ダイニングの照明、こう考える
今日も引き続き、延床28坪ほどのコンパクトプランの事例をご紹介します。ダイニングの吹抜と、隣に寄り添う階段、そしてキッチンのつながり。限られた面積でも、光と視線の抜けを整えると、体感の広さは大きく変わります。
階段を「通路」にせず、空間に取り込む
吹抜のあるダイニングの隣に、通路を挟んでひな壇型の階段を設けました。
階段は本来、上り下りのための場所ですが、見せ方で空間の印象を左右します。
今回はオープンな手摺を採用し、視線が抜けるように整えています。
手摺が壁で塞がれない分、ダイニング側の広がりが素直に感じられます。
コンパクトな家ほど、こうした“抜け”の効き方が大きいですね。
安全性や握りやすさも含め、毎日の動きに馴染む形を意識しました。
小さな工夫ですが、暮らし心地に効いてくる部分だと思います。
キッチンは小壁でほどよく区切り、配膳を最短に
ダイニングの隣には、小壁で区切られたキッチンを配置しました。
まったくのオープンも気持ち良い反面、手元が気になる場面もあります。
小壁があることで、見え方を整えながら、配膳の距離は短くできます。
日々の動作がスムーズだと、家事のストレスが確実に減っていきます。
さらに奥にはパントリーも備え、ストックや家電の置き場を確保しました。
「片付く場所」を先に決めておくと、LDKが散らかりにくいんですよね。
コンパクトでも、暮らしの段取りはむしろ丁寧に組み立てたいところです。
吹抜の照明は「テーブル」と「壁」を同時に考える
吹抜で悩ましいのは、照明をどこに、どう当てるかという点です。
まず大切なのは、ダイニングテーブル上の明るさをきちんと確保すること。
一方で、天井面だけが高くて暗いと、空間が重たく感じることがあります。
そこで今回は、スポットライトを3か所設け、上下に光を振る方法にしました。
壁面がふわっと明るくなると、吹抜の高さが心地よい“広がり”に変わります。
必要な場所を明るくしつつ、眩しさが出ない角度も現場で丁寧に調整します。
図面だけで決め切らず、仕上がりを想像しながら整えるのが照明の面白さですね。
コンパクトな家は、広さを足すより「光・抜け・動線」を整えるほど効いてきます。気になる点があればお気軽にご相談ください。
福井で注文住宅や工務店のことなら(株)ライフ・コア デザインオフィスにお任せください。
・コンパクトプランのご相談も歓迎です。公式LINEから、ご要望と家族構成だけでも気軽にメッセージください。
小さくても広く感じる家──視線と高さの工夫
今日は、昨日ご紹介した延べ床28坪のコンパクトプランのお宅から、ダイニング側で見上げた吹き抜け空間の写真を載せます。
写真左側にはリビングとタタミコーナーが少し見えていて、家族の居場所がゆるやかにつながっている雰囲気が伝わります。
階段は鉄の手すりで線を細くまとめ、吹き抜けの“抜け感”を邪魔しないように計画しています。
上部には高窓が並び、空間のアクセントにもなりますし、壁の圧迫感も感じず、床面積以上に伸びやかな印象になります。
梁の表情やペンダント照明の配置も、空間のリズムを整えてくれて、夜の雰囲気もきれいですね。
2階の階段ホールの奥には、ロフトへ上がるはしご階段がちらっと見えます。
限られた面積の中でも、視線の抜けと高さを上手に使うことで、小さくても広々と感じられる空間がつくれます。
コンパクトな家ほど、こうした吹き抜けや動線の工夫が効いてきます。これから家づくりを考える方にも、参考になれば嬉しいです。







