家の中から庭をどう見せるか
ここ数回、窓について続けて書いています。窓の大きさ、高い位置の窓、景色の切り取り方と見てきましたが、今日は「庭との関係」について。庭がある家では、窓は室内だけを見て決めるのではなく、外からも一緒に考えることが大切です。
庭は、外にあるだけではもったいない
せっかく庭をつくっても、室内からほとんど見えなければ、日常の中で感じる機会は少なくなります。
リビングやダイニングから自然に庭へ視線が抜けると、部屋そのものが少し広く感じられることもあります。
窓の向こうに緑が見えるだけでも、室内の印象はずいぶん変わります。
庭と室内を別々に考えるのではなく、ひとつの空間として考えることが大切だと思っています。
どこに窓をつけるかで景色は変わる
同じ庭でも、窓の位置が少し変わるだけで見え方は変わります。
ソファに座ったときに見えるのか、ダイニングから見えるのか、キッチンに立ったときに目に入るのか。
どこから見る庭なのかを先に考えると、窓の位置にも理由が出てきます。
逆に、図面の上だけで窓を配置してしまうと、せっかくの庭が家具の陰に隠れてしまうこともあります。
外からの視線も一緒に考える
庭に向けて大きな窓をつくる場合、もう一つ大切なのが外からの視線です。
道路や隣家から室内が見えやすい場所では、塀や植栽、建物の配置も一緒に考える必要があります。
窓を大きくして開放的にすることと、落ち着いて暮らせることは、両立させたいところです。
庭、窓、外構を別々に考えず、最初から一緒に計画することで、使いやすい庭になっていくと思います。
■まとめ
庭は、外に出て楽しむだけの場所ではありません。室内から眺める景色としても、暮らしの中で大きな役割があります。家づくりでは、窓の向こうにどんな景色をつくるかまで考えておきたいですね。
庭とリビングのつながり方や、外からの視線が気になる場合も、建物と外構を一緒に考えることで工夫できます。家づくりのご相談は、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
3世代が、それぞれ心地よく暮らせる家
本日の土曜日は、施工事例をご紹介します。
今回のお宅は、長年暮らしてきた古い農家住宅を建て替えて完成した、3世代で暮らす住まいです。
広い敷地の中に、ご家族みんなが一緒に過ごす場所と、それぞれが自分の時間を過ごせる場所を考えながら計画しました。
家の中心となるのは、大きな吹抜けのあるLDK。
天窓から入る光が吹抜けを通してリビングまで届き、ダークブラウンを基調とした落ち着いた室内に、明るさと開放感をつくっています。
吹抜けに面した2階廊下には、少し特徴的な木製のランダム格子を設けました。
一見するとデザインのための格子にも見えますが、もちろん役割はそれだけではありません。
2階から吹抜けへの落下を防ぎながら、できるだけ空間を閉じないこと。
そして、全館空調の空気が1階と2階の間をスムーズに行き来できること。
安全性と空気の流れ、その両方を考えてつくった格子です。
家の中を見渡したときにも、この格子が吹抜けの大きなアクセントになっています。
2階には寝室と子ども室を配置しました。
以前の住まいでは一緒の部屋で過ごしていた3人のお子さんにも、新しい家ではそれぞれの個室を。
家族みんなで過ごす場所はしっかりつくりながら、成長とともに必要になる「自分の場所」も大切にしています。
さらに階段を上がった小屋裏には、子世帯の収納スペースを確保しました。
敷地内には別棟の蔵もありますが、日常的に使うものは家の中に収納できた方が便利です。
大人数で暮らす家だからこそ、見える部屋の広さだけではなく、こうした収納量も重要になります。
1階には、仏間を備えた落ち着いた和室もあります。
深いブルーの壁と木部、畳を組み合わせ、LDKとは雰囲気を変えた空間にしました。
そして庭に面して設けたのが、以前の住まいにはなかった広い縁側です。
室内と庭との間にもう一つ居場所をつくることで、季節の良い日は腰掛けたり、庭を眺めたり。
農作業の途中にちょっと一息つく場所としても使っていただけると思います。
3世代が一つの家で暮らすとなると、ただ部屋数を増やせば良いというものではありません。
一緒に過ごす場所。
それぞれが落ち着ける場所。
生活時間が違っても無理なく暮らせること。
そして家全体の温熱環境を整えること。
それぞれを一つずつ考えながら、ひとつの住まいとしてまとめていきます。
家族が近くにいながら、それぞれの暮らしも大切にできる。
そんな3世代の住まいとなりました。
高いところの窓には理由があります
ここ数回、窓についてお話ししています。前回は「窓から何を見るか」という景色の話でした。今日は少し視点を上に向けて、吹抜けや高い壁に設ける窓について。高い位置の窓には、大きさとはまた違った役割があります。
高いところから光を入れる
住宅では、隣の建物が近かったり、道路からの視線が気になったりして、低い位置に大きな窓をつくりにくいことがあります。
そんなときに考えるのが、壁の高い位置に設ける窓です。
高いところから入った光は、壁や天井にも届き、部屋全体を明るく感じさせてくれることがあります。
特に吹抜けでは、1階の窓だけでは届きにくい場所へ光を取り込む方法の一つになります。
外からの視線を抑えながら明るく
高い位置の窓には、もう一つ良いところがあります。
外を歩く人や隣家からの視線が入りにくいため、カーテンを閉めたままになりにくいことです。
せっかく大きな窓を設けても、外から見えるのが気になって一日中カーテンを閉めているのでは、少しもったいないですね。
窓は大きさだけでなく、「どの高さから光を入れるか」まで考えることで、明るさと落ち着きの両方をつくれる場合があります。
高窓なら、どこでも良いわけではありません
もちろん、高いところに窓をつければ、それだけで良いということではありません。
方角によっては強い日差しが入ることもありますし、開け閉めする窓なら操作方法も考えなくてはいけません。掃除やカーテン類をどうするかも、最初に考えておきたいところです。
また、窓の位置は外観にも影響します。
室内の明るさだけを見るのではなく、外から見た窓の配置まで含めて決めていくことが大切だと思っています。
■まとめ
窓というと、つい目の高さにある大きな窓を想像しますが、高い位置から光を取り込む方法もあります。敷地や周囲の建物によって条件は違いますから、その家に合った「光の入口」を考えることが大切ですね。
土地の周囲に建物が多く「明るい家になるだろうか」と心配されている方も、窓の位置や高さで工夫できることがあります。家づくりのご相談は、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。













