間取りと動線-第1回|屋根裏を活かして、平屋に広がりをつくる

平屋の家は、階段の上り下りが少なく、暮らしやすい間取りとして人気があります。

生活の中心がワンフロアでまとまるため、家事動線も短くなり、将来的にも安心して暮らしやすいという良さがあります。

ただ一方で、平屋はどうしても敷地の広さが必要になりますし、収納や趣味のスペース、子どもさんの遊び場などを考えると、もう少し余裕がほしいという場合もあります。

そんな時に有効なのが、屋根裏空間を利用したロフトです。

平屋+ロフト

今回ご紹介するのは、平屋をベースにしながら、小屋裏を活用してロフト空間を設けた事例です。

ロフトというと、はしごで上がる小さな収納スペースをイメージされる方も多いかもしれません。

しかし、こちらは階段で上がれるロフト空間ですので、使い勝手もよく、単なる物置ではなく、ひとつの大きな空間として活用できます。

小屋裏利用部屋

屋根の形に合わせた勾配天井の下に広がる空間は、通常であれば屋根裏として隠れてしまう部分です。

そこを無駄にせず、床をつくり、窓を設け、明るさや風の抜けも考えながら計画することで、かなり広がりのあるスペースになります。

収納として使うのはもちろん、子どもさんの遊び場、趣味のスペース、書斎、季節物を置く場所など、暮らしに合わせていろいろな使い方ができます。

屋根裏の大空間

また、FPの家では屋根断熱遮断パネルを使用することで、屋根面でしっかりと断熱を行います。

そのため、小屋裏だから極端に暑い、寒いという空間になりにくく、家全体の断熱性能を保ちながら、屋根裏部分まで有効に使うことができます。

平屋の良さは、暮らしの中心がまとまりやすいこと。

そこにロフトを加えることで、普段の生活動線はシンプルにしながら、必要な時に使える余白のような空間を持つことができます。

間取りを考える時は、部屋数や広さだけでなく、建物全体の空間をどう活かすかも大切です。

屋根裏として隠してしまうのではなく、暮らしに役立つ場所として活かす。

そんな工夫によって、平屋の可能性はさらに広がります。

間取りは、共働きの暮らしから考える

家づくりで間取りを考える時、リビングの広さや収納の量、部屋数などに目が行きやすいものです。

もちろん、それらも大切ですが、実際に暮らし始めてから大きく関わってくるのは、毎日の動きやすさです。

動きやすいキッチン

特に共働きのご家庭では、朝も夕方も時間に追われることが多いと思います。

朝起きて、朝食の準備をして、子どもの支度を見て、自分も仕事に出かける。
夕方帰ってきたら、買い物の片付け、夕食の準備、洗濯、お風呂、明日の準備。

こうした毎日の流れが、少しでもスムーズになるかどうかで、暮らしやすさは大きく変わります。

ランドリールーム・室内物干し・収納

例えば、洗濯機から物干し場までが近いこと。
干した洗濯物を、すぐ近くにしまえる収納があること。
キッチンの近くに、食品や日用品をしまえる場所があること。
玄関から洗面、リビングへと自然に動けること。

こうした小さな動線の積み重ねが、毎日の家事の負担を軽くしてくれます。

反対に、洗濯物を家の中で何度も運ばないといけなかったり、買い物の荷物を遠くまで持って行かなければならなかったりすると、毎日のことだけに少しずつ負担になります。

玄関・手洗い動線

間取りは、単に部屋を並べることではありません。

その家で暮らすご家族が、朝どのように動くのか。
帰宅してから、どこに荷物を置くのか。
洗濯物をどこで干し、どこにしまうのか。
子どもたちがどこで支度をし、どこに片付けるのか。

そうした暮らしの場面を想像しながら考えることが大切です。

また、共働きのご家庭では、家事をする人だけに負担が偏らない間取りも大切だと思います。

家族それぞれが、自分の物を片付けやすい場所。
帰ってきて、自然に手を洗える動線。
洗濯物をしまいやすい収納。
キッチンまわりを手伝いやすい配置。

こうした工夫があると、家族みんなが暮らしに参加しやすくなります。

家事を楽にすることは、単に時間を短くすることだけではありません。
心に少し余裕ができること。
家族で過ごす時間が増えること。
家の中が整いやすくなること。

そうした毎日の心地よさにつながっていくと思います。

玄関から洗面とリビングにつながる廊下

間取りを考える時には、「何帖ほしいか」「何部屋ほしいか」だけでなく、まずは日々の暮らし方を思い浮かべてみることが大切です。

共働きの忙しい毎日の中で、少しでも家事がしやすく、片付けやすく、家族が気持ちよく過ごせる家になるように。

そんな視点から、間取りを一緒に考えていけたらと思います。

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