引き込み建具の納まり
今日は、朝一現場で大工さんと打合せ。いつもやっていることですが、施工図を描いては現場で確認と検討を行います。
今日は和室の造作材の検討をしました。大工さんといっしょに、細かく寸法と納め方に問題が無いかを詰めていきます。いつも同じではなくて、常に改良も加えながらベストを探っていきます。
参考に、今年竣工したKM邸での和室の納まりを紹介しましょう。
ダイニングの向こうに天井までの高さの障子戸を設計しました。
この建具、右側の壁の中に納まります。
全部引き込むと、建具が無いもののような一体感になります。
この建具、壁の手前側に出して納めるのなら簡単ですが、お客様の要望は、壁の中に納まること。それならと挑戦するわけです。
向こう側は収納スペースでもありましたが、そこに壁をふかして建具の引き込みのすきまを作って納めることにしました。
3本がぴったり納まるようにして、周囲の取り合い関係を整理していきます。
収納側のふかし壁がどれくらいの厚みがあれば構造的に持たせられるか、和室側の天井の廻縁がぶつかってくるし、ダイニング側の目透し天井もぶつかってきますので、それらを全てクリアしながら、違和感のない納まりを決めていきます。
建具を開けたときに同じ天井高であり、かつ仕上げが異なっています。なるべく枠をおとなしく見せるために、天井からのちりを少なくし、幅広のかもい溝を作らず、細いスリットにアングルで建具を滑らせるようにしました。
専門用語ばっかりでゴメンナサイね。建築の関係者には興味のある内容だと思いますが・・・。細かいこだわりは、自分が納得できるかどうかなんですけどね。
とにかくお客様の「これがやりたい!」に対して全力で取り組むことが、当社にご依頼いただいたことへの「倍返し!」ですね。