高性能住宅ほど、夏のエアコンを止めないほうがよい理由
北陸の梅雨明けは21日ごろとの予報が出ていますが、今週も暑い日が続いています。
これだけ気温が高くなると、エアコンを使わずに過ごすことは難しいですね。そこで今日は、「性能・断熱・気密」という視点から、夏のエアコンの使い方について、あらためてお話ししたいと思います。
近年の住宅は、高気密・高断熱化が進み、全体的に性能が向上しています。
ただし、どれほど優れた性能を持つ住宅でも、エアコンなどの空調設備を動かし、冷房や暖房の熱を加えなければ、その性能を十分に生かすことはできません。
断熱性能とは、自然に家の中を涼しくしてくれるものではなく、エアコンでつくった快適な温度を、できるだけ逃がさずに保つための性能です。
電気代が気になり、エアコンをこまめに切ったり入れたりする方もいらっしゃると思います。
一般的な住宅では、留守中にエアコンを切るのが当たり前かもしれません。しかし、高気密・高断熱住宅では、自動運転を利用しながら、連続して運転させるほうが、室温を安定させやすくなります。
日中にエアコンを止めてしまうと、その間に室内の空気だけでなく、床や壁、天井、家具などにも熱が蓄えられていきます。
夕方に帰宅してからエアコンをつけても、まずは暑くなった室内全体を冷やさなければならないため、エアコンは大きな能力で運転することになります。
一方、連続運転をしていれば、エアコンは室温のわずかな上昇を補う程度の、比較的静かな運転を続けることができます。
もちろん、外気温や日射、建物の性能、エアコンの機種、留守にする時間などによって条件は変わりますが、高性能住宅では、室温を大きく上下させない運転のほうが、快適性と省エネルギー性の両面で有利になりやすいと考えています。
設定温度については、必要以上に低くしないことも大切です。
冷房運転には除湿の効果もありますので、室温だけでなく湿度が下がることで、同じ温度でも涼しく快適に感じられます。温度計やエアコンの設定温度だけを見るのではなく、室内の湿度や体感も確認しながら調整していただくとよいでしょう。
さらに「FPの家」では、壁や床に組み込まれた断熱パネルによって、屋外の熱が室内側へ伝わりにくくなっています。
そのため、室内側の壁や床の表面温度も安定しやすく、周囲から感じる放射熱の影響を抑えることができます。
人が感じる暑さや寒さは、空気の温度だけで決まるものではありません。壁や床、天井など、周囲の表面温度も体感に大きく関係します。
エアコンで空気だけを冷やしても、壁や天井が熱いままでは、なかなか涼しく感じられません。反対に、断熱性能が高く、室内の表面温度が安定している家では、設定温度を極端に下げなくても快適に過ごしやすくなります。
せっかく性能の良い家を建てたのであれば、エアコンを我慢して使わないのではなく、住宅の性能を生かすように、上手に運転していただきたいと思います。
高気密・高断熱住宅の本当の価値は、エアコンでつくった快適な環境を、少ない負担で安定して保てることにあります。
暑い夏だからこそ、住宅性能と空調設備を一体として考え、快適で健康的な室内環境をつくっていただければと思います。


