金沢工業大学の建築に、心を動かされて
今日は、東京でデザイナーの仕事をしている次男が帰省していて、金沢工業大学の「五十嵐威暢アーカイブ」に行ってみたいというので、一緒に出掛けてきました。
実は金沢工業大学は、私にとってもちょっと特別な大学です。小松工業高校の建築科から進路を考えた際に、進学先の候補にあった大学だからです。
進んでいたかもしれない、もう一つの道
結果的には福井工業大学に進学したのですが、もし金沢工業大学を選んでいたら、また違った学生生活を送っていたのだろうなと思います。
そんなこともあって、今回の訪問は少し感慨深いものがありました。
そして、実際に大学の建物を目にして、まずその建築の存在感に圧倒されました。
調べてみると、こちらの扇が丘キャンパス北校地は、建築家の大谷幸夫氏による設計で、1969年に最初の校舎が完成。その後も長年にわたって整備され、1982年には北校地全体が日本建築学会賞を受賞しています。
好き嫌いを超えて、感性を刺激する建築
コンクリートの力強い造形、繰り返される柱や梁、特徴的な窓の形。
そして、建物と建物の間に設けられた水路や広場、回廊など、キャンパス全体が一つの作品のように感じられました。
特に印象的だったのが、ライブラリーセンターにつながるアーチ状の屋根と、内部の吹抜け、赤い絨毯の大階段です。
何とも大胆な空間構成です。
もちろん、こうした建築は好みが分かれるところかもしれません。
ただ、好き嫌いに関係なく、ここで学ぶ学生たちは、毎日この空間から何らかの感性の刺激を受けてきたのではないかと思いました。
建築というものは、人の心に働きかける力を持っているのだと、あらためて感じました。
技術を学ぶ場所に、感性を育てる環境がある
今回訪れた五十嵐威暢アーカイブも、そんな大学の考え方につながる施設なのだと思います。
金沢工業大学では、工学や科学といった技術的な学びに、デザインやアートを取り入れ、人の「見る力」「感じる力」「考える力」を育てる取り組みを行っています。
考えてみれば、建築を学ぶうえでも、構造や材料などの知識だけでは十分ではありません。
美しいと感じること、心地よいと感じること。そして、何か違うなと感じることも大切です。
そうした感覚は、教科書を読むだけでは身につかず、実際に良いものを見て、体験することで磨かれていくのだと思います。
今回、次男に誘われて訪れたことが、私自身にとっても、建築を学び始めた頃の気持ちを思い出す良い機会になりました。
本来の目的だった五十嵐威暢アーカイブも、素晴らしいものでした。
デザインの仕事をしている次男と一緒に、こうしたものを見る時間が持てたこともうれしく思います。
明日は、その五十嵐威暢さんの作品や、大学との深い関わりについてご紹介したいと思います。






