五十嵐威暢アーカイブが未来に残そうとするもの

昨日に続いて、金沢工業大学で見学した「五十嵐威暢(いがらしたけのぶ)アーカイブ」のお話です。

今回、東京でデザイナーをしている次男がこの施設を訪れたいと考えたのは、五十嵐さんの偉大な仕事を見たいという思いと、作品をどのように選び、整理し、展示するかという「キュレーション」にも関心があったからのようです。

1.自分の作品を、きちんと未来に残すという思い

五十嵐さんは、世界的に活躍されてきたグラフィックデザイナーであり、その後は彫刻家としても活動されてきた方です。

今回、このアーカイブが生まれた経緯を紹介する動画を見て、特に感銘を受けたお話がありました。

五十嵐さんは、1970年代にアメリカのデザイナーたちを取材した際、自分の作品や制作過程を非常に大切に整理・保存している姿に感動されたそうです。

完成した作品だけでなく、どのような考えから始まり、どうやって完成に至ったのか。

それらを後から見ることができるように残しておくことの大切さを感じ、ご自身もそうした環境を整えたいと考えるようになったと語られています。

今回、金沢工業大学に寄贈された5,000点を超える作品や資料も、そうした長年の思いが形になったものなのだと思いました。

整理された保管室

2.保存するだけではなく、学びに生かす

私が素晴らしいと思ったのは、こちらが単なる作品展示のための美術館ではないということです。

金沢工業大学では、この膨大な資料を保存するだけでなく、学生たちの教育や研究に積極的に活用しようとされています。

五十嵐さんが長年にわたって生み出してこられた多彩な作品や資料が、大切に保存され、これからの学生たちの学びや、新しい創造につながっていく。

そこに、このアーカイブの大きな意義があるのだと思いました。

そして、デザインからアートへと活動の領域を広げた五十嵐さんの歩みそのものも、学生にとって大きな刺激になると思います。

自分の専門分野だけにとらわれず、異なる世界に関心を持ち、新しいことに挑戦していく。

こうした考え方は、これからのものづくりに携わる人たちにとって、大切なことなのだと思いました。

3.技術が進む時代だからこそ、感性を磨く

そして、もう一つ心に残ったのが、五十嵐さんご自身が語られていた「感性教育」の大切さです。

AIやデジタル技術が進み、デザイナーにとっても新しい道具が次々と生まれている時代。

そんな時代だからこそ、若い人たちには感性を磨いてほしいという思いを語られています。

私も建築の仕事を続けてきて、技術や知識を身につけることの大切さは、日々感じています。

ただ、良い設計をするためには、それだけでは足りません。

何を美しいと感じるのか。

どんな空間を心地よいと感じるのか。

普段見慣れているものの中からも、新しい発見ができるのか。

そうした感性を磨き続けることも、設計者として大切にしていきたいと思いました。

■まとめ

五十嵐さんは、動画の最後に、新しい何かが見つかることが何よりうれしいと語られていました。

新しい何かを発見する喜びは、いくつになっても変わらないものだと思います。私自身も、そんな気持ちを持ち続けていたいと思いました。

今回、次男に誘われて訪れたアーカイブは、そんな大切なことをあらためて感じさせてくれる場所でした。

 

 

家づくりでも、性能や使いやすさとともに、毎日の暮らしの中で感じる心地よさを大切にしています。ライフ・コアの住まいにご興味がありましたら、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。

2026年10月12日(月) 17:11 | カテゴリー: 社長の日常・考え方   パーマリンク| |
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