正面に窓を設けない、静かなファサード

今日は、12年前に建てさせていただいたOB様宅を写真で振り返ります。正面に窓を設けず、壁に少し曲面をつけた外観は、今見ても静かな迫力があります。さらにこの家は二世帯住宅で、1階にも2階にもリビングがある構成。光の取り入れ方も、階ごとに表情が違うのが魅力です。

正面に窓を設けない、静かなファサード(OB様宅)

曲面のついた外壁

1)「窓のない正面」は、暮らしを守るための外観

正面に窓がない理由は、デザインのためだけではありません。道路側からの視線や気配を受けにくく、家の中が落ち着くという“暮らしの安心”につながります。外からは凛として見えて、内側は必要な場所に必要なだけ開く。静かな外観の中に、生活のリズムをきちんと包み込む考え方が入っています。

トップライトの光が、吹抜けから2階リビングへ

2)2階リビングは「上からの光」で、空間を明るく整える

2階側は、トップライト(天窓)による採光が主役です。上から落ちる光は、窓のように外の景色を見せるというより、室内に“明るさの質”をつくります。吹抜けを介して光がすっと落ちると、壁や床が柔らかくグラデーションして、時間の移ろいがきれいに見える。二世帯で生活時間が違っても、気持ちよさを共有できる光だなと感じます。

1階リビングは間接照明で“陰影の落ち着き”をつくる

3)1階リビングは「陰影」で落ち着きをつくる

今回、1階リビング写真を加えることで、この家の設計意図がより立体的に伝わります。テレビ背面の壁を間接照明のように、トップライトのある吹き抜けから壁面を静かに照らしています。明るさをただ足すのではなく、暗い部分があるからこそ光が際立つ。二世帯住宅の1階は、家族が集まる時間もあれば、静かに過ごす時間もあるので、こうした陰影のある落ち着きが効いてきます。

写真はあえてまわりを暗く写していますが、実際には他の壁面からの採光も加えて採光面積はクリアしています。

今回のような建物でも、二世帯住宅をかっこよく作ることは可能です。公式LINEで「二世帯のちょうどいい距離感」と送ってください。暮らし方を伺いながら、間取りと光の両面で整理してご提案します。

洗面は「引き算」で整う。BABELの水回り

今日は施工事例「BABEL」から、洗面を中心に水回りをご紹介します。派手な装飾を足すのではなく、形・素材・光の当て方を丁寧に揃えることで、空間は驚くほど落ち着きます。日々の所作が自然と整う、そんな“静かなデザイン”を目指しました。

石の器と一体カウンターで、洗面を“静かに主役”へ

1)素材は主張させず、質感で支える

洗面カウンターは、コンクリート調の面材で一体感をつくり、輪郭をできるだけシンプルにまとめています。
その上に、石の器を合わせることで、表情は控えめでも奥行きが生まれます。
素材が強く語りすぎない分、汚れや水ハネが気になる“現実”にも目を向け、掃除のしやすさや手の届き方を確認しながら納めを整えました。
見た目の美しさは、暮らしのストレスが減って初めて続いていくものだと感じます。
こうした基本の積み重ねが、結果的に品質にもつながっていきます。

ハイサイドライトと大きな鏡で、明るさと広がりを確保。

2)鏡と光で、空間の大きさをつくる

壁いっぱいに伸びる大きなミラーは、空間を広く見せるだけでなく、使う人の動きも映し込みながら“位置”を整えてくれます。
上部の横長窓(ハイサイドライト)から入る光は、外の視線を避けながら、昼間の明るさをやさしく確保できます。
照明は、必要な場所に必要なだけ。手元に落ちる影や、鏡に映る器具の見え方まで確認して、落ち着くバランスを探りました。
明るさを足すのではなく、光の質を整える。水回りでも、考え方は同じです。
こうした工夫は、これから家づくりを考える方にも参考になると思います。

ハイサイドライトと大きな鏡

3)水回りは“線をそろえる”と、静かに美しい

洗面・トイレ・シャワールームが近い配置でも、扉枠や金物の色味、水平ラインを揃えることで雑味が出にくくなります。
ガラス扉の黒枠は、空間を引き締めながら、清掃性や耐久性の面でもメリットがあります。
棚や収納は見せる量を決め、日用品が増えても散らかりにくい“受け皿”を用意しました。
水回りは毎日使う場所なので、少しの段差や納まりの甘さが、使いづらさとして残りやすいところです。
だからこそ、現場での確認と職人さんとのすり合わせを丁寧に行い、地域のつくり手の力を借りながら仕上げています。

黒枠ガラスのシャワールームで、水回り全体の線を引き締める。
水回りは、家の中でもいちばん生活感が出やすい場所です。だからこそ「足す」より「整える」。BABELの洗面は、素材・光・線を揃えて、静かに心地よい毎日を支える形にしました。

施工事例の写真や、洗面・収納計画の考え方をもう少し詳しく知りたい方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。家づくりの流れに沿って、分かりやすくご案内します。

手摺を“区切る”階段デザイン

「BABEL」の階段は、黒い骨格と木の踏板に加えて、もう一つ大事なポイントがあります。それが手摺をあえて通しにせず、ブロック状に区切って“切れ”をつくったこと。連続させないことで、階段の存在感を軽くし、吹き抜けの余白を活かしています。

手摺を通しにせず、ブロック化して“切れ”をつくりました。

【1】手摺を通さない「切れ」の意図
一般的には、手摺は上から下まで一本で通すことが多いと思います。
BABELでは、あえて区間ごとにブロック化して、ところどころで切っています。
これをすることで、階段が“柵”のように見えにくくなり、壁面の余白がきれいに残ります。
吹き抜けに対して視線が抜け、階段が圧迫感を生みにくいのが大きな狙いです。
線を減らすのではなく、「必要なところに必要な量だけ置く」考え方に近いですね。

切れがあることで、階段が柵っぽくならず、余白がきれいに残ります。

【2】見た目だけでなく、握りやすさも整える
デザインとして切っているとはいえ、使い勝手が落ちては意味がありません。
手を添えたい位置、すれ違いが起きやすい位置など、動線を想像して区切り方を決めています。
区間ごとの手摺は、視覚的には軽く見えますが、触れる場所はきちんと確保できます。
また、縦格子のピッチ(間隔)も、抜け感と安心感の両方に影響します。
「軽いのに不安がない」落としどころを、現場で微調整しながら仕上げました。

光と影が分割され、吹き抜けの壁面にリズムが生まれます。

【3】“切れ”があるから、吹き抜けの光が活きる
手摺が一本で連続すると、影が帯のように出て、壁面が重く見えることがあります。
ブロック化して切れを入れると、影も分割され、壁に表情が生まれます。
下の窓からの光が床を伸び、階段の影がリズムになって空間に奥行きが出ます。
吹き抜けは「余白が魅力」なので、余白を邪魔しない部材の置き方が大切です。
階段を主役にしすぎず、家全体の静けさを保つための工夫として、この手摺のデザインは効いています。

階段は“通す”のが当たり前になりがちですが、BABELでは手摺を区切って切れをつくり、軽さと余白を優先しました。細部の選択が、空間の印象を大きく変えてくれます。

階段や吹き抜けの「抜け感」と「安全性」の両立は、プラン次第で大きく変わります。気になる方は【公式LINE】から、お気軽にご相談ください。

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株式会社ライフ・コア デザインオフィス
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TEL. 0776-54-5152

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